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人間はどうやって放射能と向き合っていけばいいのか?

東日本大震災から10カ月が過ぎた1月15日、放射能汚染の余波が福島県二本松市の賃貸マンションにも及んでいたことが判明しました。同市の発表によると、若宮地区に建てられた賃貸マンション(鉄筋コンクリート3階建て、2011年7月完成)の1階室内で、最大1.24マイクロシーベルト/時の放射線量が測定されました。

2階、3階の室内は0.10~0.38マイクロシーベルト/時と相対的に線量は低く、調査した結果、床下のコンクリートにセシウムが混入していたことが分かりました。このマンションでは建設時に計画的避難区域に指定された浪江(なみえ)町の砕石場の石が使われており、汚染された砕石がコンクリートに混入したことで、高い線量が測定される結果となりました。事実、国と県が1月20日にこの採石場を調査したところ、最大40マイクロシーベルト/時という高い値が検出されています。

この採石場では、計画的避難区域に指定される昨年4月22日まで砕石の出荷を続けており、県内19の事業者に合計約5200トンを出荷していました。この砕石は学校の通学路や一般住宅でも使用されており、福島市内のある住宅では1階の床下コンクリートから屋外の最大9倍の放射線量が検出されました。

昨年12月に「冷温停止宣言」が出され、1つの節目を迎えたのもつかの間、またしても新たな不安要因が呼び起こされました。放射線リスクがさらなる高まりを見せています。原発事故が名実ともに収束するのは一体いつになるのか、まだまだ予断を許さない状況が続きます。

人間は常に自然界から毎時0.05マイクロシーベルトの放射線を受けて生活している

こうした放射能の汚染問題は福島県だけにとどまらず、実は東京都内でも散見されています。たとえば、昨年11月には東京都世田谷区八幡山のスーパー周辺で最大110マイクロシーベルト/時もの線量が測定されました。調査の結果、福島第一原発との因果関係はありませんでしたが、以後、周辺に比べて突出した高い放射線量を計測する場所を「放射線ホットスポット」と呼び、多くのメディアが特集を組むなど、事態は深刻さを増しています。誰しも放射線リスクに無関心でいるわけにはいかないのです。

 読者の皆さんは、ご自宅の放射線量を測ったことがありますか?――

遅ればせながら、昨年末に私ガイドは自宅マンション(東京都杉並区)の放射線量を測定してみました。その結果、東京23区内の他の区と比較して、やや高いことが分かりました。

自宅マンションでの放射線量

 

もともと大地(地中)にはウランやラジウムといった放射性物質が含まれており、絶え間なく放射線を放出しています。また、空からも同様に放射線が降り注いでおり、知らず知らずのうちにわれわれは外部被ばくしています。さらに、空気中や食物中にも放射性物質が含まれていることから、日々、呼吸や食事を介して体内にも放射線(内部被ばく)を受けています。

こうした「自然放射線量」は一般的に0.05マイクロシーベルト/時(東京都の示す国内平均値)と言われており、人間は常に自然界からの放射線を受けて生活していることになります。つまり、一定範囲内の放射線量であれば、健康被害には至らないということです。

冒頭で触れた二本松市の賃貸マンションの線量は1.24マイクロシーベルト/時でした。私ガイドが測定した自宅マンションのおよそ10倍の線量となります。自然放射線量を差し引いても高い値ですので、引っ越すなど早期の対応が求められます。

次ページには東京23区内の各地における放射線量の測定結果を一覧にしてみました。ご自宅の測定結果と比較する際の参考値としてご活用ください。そして、まだ、ご自宅の放射線量を測定していない人は早めに測定することをお勧めします。


次ページでは、東京23区内の各地における放射線量の測定結果を一覧でご紹介します。