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南京/江蘇省(5ページ目)

南京は長江下流という肥沃な土地に恵まれ、古くから政治・経済の中心地をして栄えてきました。東呉、東晋、宋、斉、梁、陳、南唐、明といった王朝の都であり、北京、西安、洛陽と共に中国四大古都と称されています。ここではそんな歴史ある南京の魅力をたっぷりご紹介していきます。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

中国近代史遺跡博物館

総統府

中国近代史の政治・軍事の中心。重大な事件の勃発地となった

通称「総統府」と呼ばれる歴代の南京政府のあった場所。古くは太平天国の乱の洪秀全が天王府を、中華民国臨時政府が総統府をここに置きました。内部は三つのエリアに分かれていて、中央に旧総統府、東に行政院、西に臨時大統領事務室などがあります。

■中国近代史遺跡博物館 
住所:玄武区長江路292号
TEL:025-8457-8888
入場:8:00~16:00
料金:40元

南京博物院

南京博物院

1933年開館という80年代近い歴史を有す博物館 (C)王強

北京故宮博物院と並ぶ中国最高峰の総合博物館で。中国にあるあまたの博物館のうち「博物院」と名づけられているのは、故宮博物院とここだけです。内部には石器や土器、陶器、美術工芸品が多数展示されています。

南京博物院
住所:玄武区中山東路321号
TEL:025-8480-2119内線2320
入場:9:00~16:30
料金:無料(パスポート提示)

侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館

2007年12月拡大改装工事を終えて開館。人骨の山の一部や旧日本軍軍人の日記、当時の写真などが展示されています。中国の日本に対する反日感情を理解できる博物館。見学時はあまり目立った行動をしないことをおすすめします。

侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館
住所:建?区水西門大街418号
TEL:025-8661-2230
入場:8:30~16:00(月曜休館)
料金:無料(パスポート提示)

南京料理

五香卵

五香蛋。殻を剥くと中から調味料で色のついた卵が現れる

さて、南京紹介の締めくくりとして南京料理についてです。歴代の王都が置かれた南京は中国各地の美食を取り入れた華やかな料理が多く、淡水の魚介類、鴨、野菜を多用することで知られます。味付けは穏やかなので日本人に好まれます。ここでは代表的な南京料理をご紹介します。
  • 塩水鴨……塩水に生姜や各種香辛料を入れて、内臓を取り除いたアヒルを一羽まるごと漬けた名物料理。南京には「桂花鴨」という有名な塩水鴨のチェーン店があります。
  • 南京三叉……子豚、アヒル、ケツギョの三種類のチャーシュー。中でもアヒルのチャーシューは北京ダックと並ぶ中華を代表するアヒル料理として知られています。
  • 鴨血粉絲湯……アヒルの血を固めた煮こごりと春雨のスープ。
  • 五香蛋……八角など中華スパイスに醤油を加えて煮込んだゆで卵。
南京は観光だけでなく、日中の近代史を考えさせられる歴史的な街でもあります。出発前に南京にまつわる文献などに目を通せば、旅は更に有意義なものとなるでしょう。
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