運動と健康/準備運動・基本のストレッチ

寒い時期はこれでバッチリ!運動時の防寒・保温対策

寒い時期が続くと、運動を続けたいと思っても寒さに負けてしまい、ついつい自宅でゴロゴロ過ごしてしまうことはありませんか。また風邪などをひきやすい季節でもありますので、屋外で運動するときにはいつも以上に服装や装備などに気を使いたいものです。今回は寒い時期にもしっかり身体を動かすための防寒・保温対策などをご紹介します。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

重ね着でうまく体温を調整しよう

北風

風が強いほど体感温度は下がります。防寒対策を入念に。

運動をするときは動きやすい服装で行うようにすることが基本です。これに寒さ対策として、衣類を重ね着することで保温と体温調節を行うようにしましょう。一般的には風速が1mあがるごとに体感温度は1℃下がると言われています。風を通さない薄手のウォームアップウエアなどは体感温度が下がることを防ぎ、寒い時期の運動に適しています。インナーにも保温性の高いものを着るとさらに保温効果は高くなるでしょう。

運動前にウォームアップを行うことはケガ予防のために不可欠ですが、ウォームアップ前から動きづらくなるほど服を着込んでしまうと、運動には適さないばかりか、汗をかいたときにも対応がしづらくなります。運動をして身体が温まってきたら重ね着しているウエアを一枚一枚脱ぐようにして、適切な体温を保つように心がけましょう。また汗をかいたままでいるとウエアが濡れて寒さを感じるようになります。さらにそのままにしておくと身体が冷えてしまい、風邪などの体調不良を引き起こす原因となることも。汗をかいた服をそのまま長時間着用しないように注意しましょう。

保温に一番効果的なのは帽子

ニット帽

ニット帽などで頭からの放射熱をおさえよう

手袋や厚手の靴下などは、気軽に準備できる手足の冷え対策といえますが、身体の中で一番熱を奪われやすい部位は頭部です。およそ身体の20%もの熱が頭部から放散されるとも言われており、安定した血流を保って体温調整を行っています(国際潜水教育科学研究所・ダイバーのための防寒対策より)。帽子をかぶることで頭から発散される熱をおさえることができれば、身体の保温効果も高まります。

また手足の冷えに対しても帽子をかぶることは間接的な効果をもたらします。脳が「寒い」と感じなければ、手足が冷える状態も軽減されるようになります。寒さを感じさせない状態であれば、身体が縮こまることなく運動を楽しむことができますね。

身体が温まるまではカイロも使って

運動を続けていくと身体の中から温まるので、薄手のスポーツウエアでも十分に対応できますが、ウォームアップ以前の準備段階では携帯用のカイロなどを利用することも一つです。指先や腰背部の保温などによく使われるカイロですが、オススメの使い方は首の後ろに軽く当てて温めること。首の後ろには大きな動脈が走っており、ここを温めることで全身へと温かさが伝導されます。首を保温するネックウォーマーなどと一緒に使用するとさらにその保温効果は高まるでしょう。短い時間で身体全体が温まるのでぜひ試してみてください。

冬場でも忘れずに水分補給を

寒い時期の運動ではなかなか汗をかきにくい、という人も水分補給のための飲み物は必ず準備するようにしましょう。夏に比べると水分補給への意識も薄れがちですが、運動することで体温は上昇し、自覚していなくても汗をかいています。「水が飲みたい」と思った時点ではすでに軽い脱水症状であるとも言われており、こまめな水分補給を心がけたいものです。またこの時期は乾燥しやすいので、喉などを潤すことで風邪予防対策としても効果的です。

運動後のストレッチは風のあたらない屋内で

ストレッチ

クールダウンは屋内で行いましょう

運動後は身体がポカポカしているので、あまり寒さが気にならないかもしれませんが、クールダウンを行うときは必ず屋内に移動して行うようにしましょう。空気が冷たく、乾燥しているため、しばらくすると急速に体温は下がってきます。身体が冷めた状態でストレッチなど筋肉や腱を過度に伸ばすと、逆に痛めてしまい、ケガにもつながります。温かい屋内に移動してからクールダウンを行うようにしましょう。

寒い時期の運動は億劫になりがちですが、身体を動かすことは基礎代謝アップにもつながり、身体の中からも温もることができます。防寒・保温対策をして元気に身体を動かしましょう。
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