「新たに思いついた起業アイデアに対してのアドバイスをください」という相談をよく受けます。日々、そうした多種多様な起業アイデアに接していると、起業アイデアにどうやって行き着いたのかが類型化できることに気がつきます。そして、優れた起業アイデアに共通する着眼点も見いだすことができます。近い将来に起業を検討していて、起業アイデアをあれこれ思い巡らせている方のヒントになるように、起業アイデアをどう発想していけば良いか、その着眼点について解説していきます。

起業分野を絞り込むときの基本

起業アイデアを考える際の基本を押さえよう

起業アイデアを考える際の基本を押さえよう

起業アイデアを考える前に、まずは起業分野を絞り込む際の基本を押さえておきましょう。次の3つが重なるポイントで起業することが基本です。

1. 自分がしたいこと、好きなこと
2. 自分ができること、得意なこと
3. 社会が求めていること

の3つです。

どれが欠けてもうまくいかなくなってしまうという大事な要素です。これを踏まえたうえで、起業アイデアの発想法、着眼点について見ていきましょう。

既存のビジネスモデルにプラスする

自分の職歴の中で経験してきたことの延長線上で起業することは、基本的な起業スタイルであり、堅実な起業方法です。公庫などの創業融資の審査でも、起業する業種についての経験があると有利になります。今まで経験した既存のビジネスをそのまま踏襲して起業するという方法もありますが、何か自分なりの新しいエッセンスを加えることにより良い結果をもたらすことがあります。どんなビジネスにも必ずどこかに改善の余地、何かの要素をプラスできる余地があるもの。既存のビジネスモデルを進化させることができないか検討してみましょう。

既存のビジネスモデルから思い切り絞り込む

逆に既存のビジネスモデルから、思い切って絞り込むという方法もあります。その分野の商品・サービスを総合的に扱うのではなく、ある特定の商品・サービスだけで展開できないかどうか検討してみましょう。起業してすぐに、大きな資本を持つ大企業などと同じ市場でとバッティングしてしまうことは避けたいもの。価格競争に巻き込まれたら、体力のないうちはひとたまりもありません。逆にある特定分野に絞り込んでしまえば、専門性や品揃え、きめ細やかな対応などで大企業に勝つことも可能になってきます。小さなニッチ市場でナンバーワンをとる戦略です。

海外にあって日本にない商品・サービスを調べる 

海外で売れている商品・サービスで日本にないものを見つけるという方法もあります。これは、ネットビジネスや通信販売、飲食店開業の相談で多くある事例です。海外である程度売れているものであれば、日本人の趣向にさえ合えば、日本に持ち込んで成功する確率は高まります。また、プロモーションの仕方によっては、日本初上陸の商品・サービスとして世間の話題になることも可能です。海外旅行などで見かけたもの、食べて感動したものなど、それがきっかけで起業するということも実際にあります。

業界で不足する要素を取り入れる

ある業界で不足している要素を、他の業界で行われているビジネスモデルの要素から取り入れる方法です。特にその業界で古くから行われている商慣行を打破したいときなどに有効な方法です。webを使ったマッチングビジネスも典型的なこのビジネスモデルです。他業界だから無関係、無関心というのではなく、どこかにヒントが隠れていないか、常にアンテナを張っていたいですね。

人が不便、不満、不安を感じていることを考える

あったら便利、あったら安心ということを考えてみる方法です。普段当たり前のようにやっていることだけど、よく考えたら効率化が可能なこと、たくさんありますよね。日頃の生活の中で不便や不満を感じたら、解決策を考えてみましょう。SNSなどのwebサイトやアプリなどを使って解決を図る起業アイデアも多くあります。また、昨今では食べ物や水の安全にも不安を感じ、昔に比べ治安が悪化している中で安心、安全へのニーズも高まっています。こうした不安に対する解決策もビジネスチャンスのひとつです。

人が代行してもらいたいことを考える

面倒なこと、時間がなくて人に頼みたいことなどを代行するビジネスモデルです。各種アウトソーシング業、代行業などがこれに当たります。昔だったら自分でするのが当たり前だったことがビジネスとして成立する世の中になってきました。例えば、家事代行業、そうじ代行業、買い物代行業など、少子高齢化、共働き化などを背景にして伸びています。最近では墓参り代行業まであります。ビジネス向けでは、昔からある記帳代行業などに加え、最近では電話秘書代行業、シュレッダー代行業など人件費削減につながるサービスが増えています。まだまだ他にもアイデアがありそうですね。