起業・会社設立のノウハウ/事業計画書・ビジネスプラン

起業アイデアの発想法、着眼点(2ページ目)

思いついた起業アイデアへのアドバイスが欲しいという相談をよく受けます。日々、多種多様な起業アイデアに接していると、それらの起業アイデアが類型化できることに気づきます。優れた起業アイデアに共通する着眼点も見いだすことができます。近い将来に起業を検討していて、起業アイデアをあれこれ思い巡らせている方のヒントになるように、起業アイデアをどう発想していけば良いか、その着眼点について解説していきます。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

人にはできなくて自分にはできることを考える

人にはできない独自ノウハウがあるか

人にはできない独自ノウハウがあるか

複雑なこと、ノウハウが必要で難しいこと、人が悩んでいることなどに着目してビジネスを展開する方法です。士業や各種コンサルタント業もその一つですね。ビジネス向けでは、売上拡大、コスト削減に対するニーズが常にあり、それをサポート、コンサルティングするビジネスでの起業も多くあります。これらの分野での起業は、資格、高度な知識、経験、独自ノウハウなどが必要になるため、他者がそう簡単に市場参入できないというメリットがあります。その反面、起業独立を目指すには多くの努力と修業期間が必要です。

趣味の分野での起業を検討する

 これほどの不況の中でも、自分が本当に好きな趣味には人々はお金を惜しまず使うものです。近頃では、オタク向けビジネスや音楽関係ビジネス、ゲーム関係ビジネスの相談も多くあります。この分野で起業する方に共通するのは、自分が大好きなこと、趣味の延長として起業に至るということです。大好きで誰にも負けないということで起業して成功できたら幸せなことですよね。自分の趣味を発展させて起業することができないか検討してみましょう。
 

人が健康、キレイになることを考える

世は健康ブームです。健康や体力を維持すること、疲れを癒すこと、美容に関することなどへのニーズが高まっています。ネイル、エステなど女性の美容に関するビジネスは以前より盛んですが、近頃では男性向け美容やお年寄りの健康管理などに関するビジネスの相談も増えてきました。自宅の一角など、小資本から始められるビジネスが多いのも、この分野の特徴です。


人が成長することをサポートする

昨今の低迷する経済のもとで消費も低迷していますが、自分への投資にはお金を惜しまないという人が多くいます。これをサポートするビジネスも起業の着眼点の一つです。最近、相談が増えているものとして英語教室などでの起業があります。国際化を背景に社会人の間で英語を勉強したい人が増えていること、小学校での英語必修化により、幼児の段階から英語教育をしておこうという親が増えていることなど、英語に対するニーズが高まっていることがその要因です。他にも不況を背景に手に職をつけておきたいという人への各種教室での起業も増えています。

これからの時代、必要になることを考える

これだけの成熟社会の中でも、スキマがあいている分野が必ずあるものです。これからの時代に何が必要になるか、絶えず目を光らせてチャンスを探りましょう。通勤の途中で見聞きすること、人々の服装、車窓からの風景、中吊り広告、本屋や新聞の新刊案内、友人や家族との会話など、普段の生活の中に多くのヒントが隠されています。国際化、少子高齢化、環境問題、節電、情報化、防災、健康志向など、他にもテーマは無限にあるはずです。

商品・サービスに惚れ込まない

起業相談を受けたり、起業コンテストの審査員を務めたりしていてよく感じる危惧。それは、起業家が自分の商品・サービスに惚れ込みすぎていることです。いくら自分がすばらしい商品・サービスだと感じていても、世の中の人々から見て魅力的だと感じるものでないと売れません。起業しようと考えたなら、まずはこの点を充分すぎるほどに意識しましょう。

専門的にいうと、提供しようとしている商品・サービスがマーケットインの商品・サービスなのか、プロダクトアウトの商品・サービスなのかということです。マーケットインとは、まず市場のニーズをとらえ、それにあった商品・サービスを提供していこうという方向性。逆にプロダクトアウトとは、売り手側が売りたい商品・サービスを市場に提供していくという方向性です。

起業家がビジネスプランを思い描くとき、自分がこれから手がける商品・サービスには特別な思い入れがあるのは当然ですから、ついつい商品やサービスを提供する側の思いや熱意が優先してしまい、プロダクトアウトの方向性になっていることが多々あります。ただ、ビジネスは相手があることですから、買っていただくお客様側が本当に必要なものなのかをまず検討し、マーケットインの方向性にもっていくということが重要です。
 

アイデアは全てメモしておこう

起業アイデアが浮かんだら、忘れないうちにメモしておきましょう。ふとよぎった起業アイデアがすばらしいものだとしても、忘れてしまったら実現することはできません。オススメなのは、EVERNOTEなどクラウド上でアイデアをメモしておけるアプリを使用すること。パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PCなど、どこからでもいつでもアクセスしてアイデアを記憶しておくことができます。ガイドもいつも活用しています。
参考:EVERNOTE(エバーノート)

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