紅茶のおいしいいれ方
私たちはホントにおいしい紅茶をいれて、飲むことができているの?お茶に関わる4名のエキスパート、冨田 勲先生、竹元 裕明先生、立山千草先生、神山 伸先生ご協力のもと、紅茶実験を行いました。すでに当サイトでご紹介している、「科学でみるおいしい紅茶」に続き、今回はその2回目。科学的数値からおいしい紅茶について検討し、どうすればおいしい紅茶がいれられるかまとめてみたいと思います。
抽出した紅茶をこしているところ。 北里大学薬学部 生薬学研究室にて
「科学でみるおいしい紅茶」では、この実験に関する説明とポリフェノール量の結果をまとめました。今回の記事では、カフェインとアミノ酸についてとまとめをご紹介します。
まずはカフェインについて、 グラフを参照してください。
【D】カフェイン量のグラフ
抽出した紅茶100ml中に含まれるカフェイン量(mg/100ml)
アッサムでは100度で抽出したものが最も多く溶出していますが、25度と60度では25度で長時間(3時間、6時間)のほうがよく溶出しているということ。
25度抽出では、通常熱湯で数分で紅茶をいれるよりもかなり長い時間をかけていれます。ここでは25度という温度下で3時間と6時間いれ溶出液中のカフェインを測定しました。3時間、6時間ともにカフェインが多く溶出されており、60度抽出の紅茶の2倍以上という結果になっています。
カフェインは低温(25度の常温として)でも、時間をかければよく溶出されることがわかります。
ダージリンでは、25度で長時間(3時間、6時間)浸出させた紅茶のほうが、100度での抽出よりカフェインが多く溶け出しています。また、25度の条件下では3時間と6時間ではそれほど大きく変化していません。100度と60度ではそれほど変化がなく、同程度のカフェイン量が溶出されました。
冨田先生によれば、カフェインは低温でもよく溶出されるとのこと。3時間、6時間というように、長時間水に浸しておいた分たくさん浸出されたと考えられます。