イングランド中部、ストーク オン トレントにあるスポード社の「ブルー ルーム」。ブルー&ホワイトの食器であふれています。平日のConnoisseur Factory Tours(より深くスポードを知る上級コース)に参加すればこの部屋の見学も可能。
イギリス陶磁器産業の中心地として知られるストーク オン トレントで1770年から陶磁器を作りつづけているスポード社。

その工場の敷地には自慢のブルー&ホワイトコレクションが一同に集められた部屋があります。「ブルー ルーム」と呼ばれる室内にはスポードブルーに彩られた大小の食器が、テーブルや棚、さらにフロアーの上にまでも並びます。その数300種類以上。

デザインがそれぞれ異なっているのに統一感があるのは派手でもなく控えめすぎでもないあのブルーのおかげといえるでしょう。スポードでは様々な陶磁器が作られていますが、とりわけ有名な、そして何より親しみやすいデザインが魅力のブルー&ホワイトコレクションについてご紹介します。

スポードのベストセラー「ブルー イタリアン」


ローマ近郊の廃墟をイメージしてデザインされた「ブルーイタリアン」。
コバルトの濃淡を巧みに使い分けるスポード社のブルー&ホワイトコレクション。ベストセラーである「ブルーイタリアン」をはじめ、物語が有名な「ウィロー」、「タワー」、「ボタニカル」などデザインは数え切れないほどです。

「ジョージアンプレート」シリーズ。
左上から時計周りで「ローマ」、「ウィロー」、「フローラル」、「ガールアットウェル(井戸端の少女)」、「ウッドマン」、「ボタニカル」。
「ブルーイタリアン」は1816年に発表され、これまでに700種類以上も製造されています。ローマ近郊の廃墟をイメージしてデザインされ、お皿の縁やティーカップ内側の縁模様は伊万里風。洋と和のテイストが見事になじみ、どんな料理やどんなお茶にもマッチしてしまうテーブルウエアに仕上げられています。

「タワー」は1814年に初登場。当時のイタリアの風景をモチーフにデザインされ、ブルーイタリアン、ウィローとともにかつて人気ベスト3のデザインでした。現在、ブルーとピンクで作られていますが、来年以降廃番となるようです。


ウィローパターンの原型を考案

スポードの大きな功績のひとつであるのが銅板転写技術。
コンセーとチャンの悲しい恋愛物語がひとつのデザインとなった「ウィロー」。スポード社によればこのウィローパターンは「マンダリン」という中国のデザインをスポード社が新たに展開させてつくったもの。橋とそれをわたる人間、フェンス、茶室を加え、現在有名になっているウィローパターンの原型をつくったのもスポード社だと考えられています。

ジョサイア・スポード1世によって1770年に設立されたスポード。陶器にブルーの下絵で装飾する銅板転写と、牛などの動物の骨灰を混ぜてつくられるボーンチャイナという独特の技術を完成させたと考えられています。

■協力
スポード日本総代理店 ブルールーム ジャパン
Spode 英国のスポード社。
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