見るだけでなく、実際に触ったり座ったりする
実車をチェックする際にキズやヘコミがないかどうかだけでなく、内装を見るのも重要です。しかし内装は、外観と違って実際に触る、できれば操作することが大切。ポイントは「すべて触ってみる、操作してみるに徹すること」です。まず運転席に座る前に、タバコの焦げ後やシミなどがないか、シートの状態を見ます。その後、実際座ってみましょう。それも全席です。そうすることでシートがくたびれているか(くたびれやすいのは頻繁に使われる運転席)確認しやすいからです。
動かせるものはすべて動かしてみる
運転席ではまだまだやることがたくさんあります。まずシートのスライドやリクライニングがちゃんとできるのか(電動シートの場合、特に重要ですよね)、ライト類はすべて点灯するか(できればいちいち降りてみるように)、パワーウインドウはどの席もちゃんと開閉するか、サンルーフはどうか、電動ドアミラーは?まだまだあります。オーディオ、カーナビゲーション、エアコンはきちんと作動するか。特にエアコンは冬でもクーラー、夏でもヒーターを効かせてみましょう。またカーナビが古いデータの場合、アップデートはどうすればよいか販売店の人に聞いてみるといいでしょう。
さらに降りる前に、ボンネットやトランク、給油口のレバーを引いてみて、それぞれきちんと開くか、トランク内はラゲージ内がキレイか、スペアタイヤや車載工具が揃っているかなどを確認しましょう。
試乗は購入のセレモニー、販売店からのサービス
また販売店によっては、車検の残っている中古車に限り、試乗させてくれるところもありますが、正直言って素人が試乗したところで、分かることはほとんどありません。せいぜいエンジンがすぐかかるか、乗っている時に大きな変な音がしないか程度です。試乗は、販売店側が用意してくれた購入のセレモニーというかサービスです。ですから試乗はできなくても当たり前だと考えたほうがよいでしょう。たまに、まるで自動車評論家やプロドライバーになったかのように、とにかくスピードを上げたり、エンジンを高回転まで回したり、急ブレーキをしてみたりする人がいますが、試乗の際の中古車は自賠責保険しか入っていません。万が一事故でも起こしたら、全責任は運転していたアナタです。
ですから試乗の際は、むしろ細心の注意が必要なのです。