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キングオブコント2011を一言で例えるなら「カオス!」(2ページ目)

今年で第4回となる「キングオブコント」。優勝を勝ち取ったのは、人気ユニットのロバート。一見、順当な結果のようにも思えますが、3時間を通してみた印象は、真逆でした。そう、今回の「キングオブコント」は「カオス!」と言ってもいいほどに、様々なタイプのコントが目まぐるしく駆け抜けていきました。なので、今回は例年とは違って、敢えて「カオス!」なレビューになってます(笑)。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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最下位とは思えない出来

ここでようやく、各々のネタについて触れますが(笑)、まず全組とも自分達のやりたいことをノビノビ演じてたかと。それだけに、一般視聴者には伝わりづらかったところもあったでしょうが、目の前にいる100人の芸人仲間は充分に演者の思いを受け止めたようで、それがあの採点に繋がったんでしょう。

順位的には8組中8位に甘んじましたが、今回初出場のトップリードは、ストーリー重視のネタ作りに好感が持てました。誰が見ても笑えるって、当たり前のようでいて、実は相当大変なことなんです。ただ、1本目のネタラストで、突然タクシーから羽根が出てきて飛ぶのは、やっちゃダメでしょう(笑)。この事はネタの中でもツッコミ入ってますが、だったら何でやったんだ!?

インパルス渾身の1本

冒頭で触れたように、今回は自由奔放なネタが多かったからなのか、逆に正統派が目立ちました。その中で個人的ベストを選ぶなら、インパルスの1本目、脱獄ネタでしょうか。誰が見ても爆笑できるコントなのに、その奥底に人間の内面に潜む問題を取り入れ、4分足らずの中に深い味わいを持つ舞台になってました。

こういう良く出来たネタを見るたびに「誰か英訳して、ブロードウェイで演じてくれないかな」と思ってしまいます。能力と資金のある方、名乗り出てくれないものでしょうか?

2700に敢えて苦言を

一方、高得点は獲得したものの、当ガイドの感覚では「惜しい!」という印象を持ってしまったのが、2度目の出場となった2700の2本目。一言で説明しにくいネタなんですが、例のかぶり物が評価を下げてしまいました。

細かく説明すれば、ツネの演じたキリンはかぶり物OKというか、充分役割を果たしてました。でも、八十島がかぶった象のマスクは必要なかったかも。むしろ素顔でショボいサラリーマンでも演じた方がより効果的だったのでは。あと、英語ナレーションに重要な意味を持たせるのは、松本人志が言うとおり「おじいちゃん、おばあちゃん、無視やな」でしょう。

オリジナリティと実力を兼ね備えている2700だからこそ、思い切ったことを言わせてもらいますが、舞台セットや小道具を外注に頼む感覚で、振り付けも専門家に依頼してみては。確実にレベルアップすると思いますよ。
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