もう自宅の地震対策はバッチリだ、というご家庭も多いと思いますが、9月1日の防災の日を迎えるにあたり、手つかずゾーンのある方は、これを機に自宅の家具転倒防止対策を見直してみませんか。

使える転倒防止対策はこの3つ

家具転倒防止対策でポピュラーな方法はL型金具やワイヤーを使い、木ネジで家具を壁などに固定する方法です。戸建住宅の場合はそれでOKなのですが、困るのは壁に穴やキズをつけられない賃貸住宅や工具を使えない女性の独り暮らしの場合です。使用できるグッズのバリエーションがぐっと減ってしまいます。

この夏ガイドが実際に、引っ越し先の賃貸マンションで使えると思った家具の転倒防止グッズは以下の3種類でした。

突っ張り棒
■足元安定板
■耐震マット、ガムロックなど粘着系

突っ張り棒はインテリア性にひと工夫必要

【写真A】背の高い本棚に突っ張り棒を使用した例。本棚にけられて突っ張り棒はほとんど目立たない。

【写真A】背の高い本棚に突っ張り棒を使用した例。

突っ張り棒は、家具と天井の間で突っ張らせて家具を固定する方法で、グッズさえ入手できれば後は簡単に設置でき、賃貸でも女性の一人暮らしでもお勧めです。

ただ、インテリア性という視点では、見た目はイマイチ。個室ならまだしも、リビング・ダイニングでパッと目に入る位置で使用する場合は工夫でカバーしたいところです。

 
【写真B】背の低い食器棚に突っ張り棒を使用した例。突っ張り棒が丸見えとなる。

【写真B】背の低い食器棚に突っ張り棒を使用した例。天井が高いLDからは丸見えとなるためひと工夫必要。

【写真A】のように背の高い家具ならさほど目立たないのですが、背の低い家具では突っ張り棒が丸見えです。

そこで突っ張り棒の味気なさをカバーするため、造花のグリーンを突っ張り棒に這わせてみました(【写真B】)。

これ以外にも好みに合わせて布や紙を使ってカバーするなど、好みの方法でアレンジしてください。家具と天井までの距離がある場合は、下記にご紹介する粘着系グッズを使う方法もおススメです。


 

安定板は家具新調時や引っ越しがチャンス

【写真3】本棚の足元にかました安定板。インテリアにはほとんど影響はない。

【写真3】本棚の足元にかました安定板。インテリアにはほとんど影響はない。

さて次に家具の足元にかませる安定板ですが、こちらは家具を置く前に設置しておきたいところです。

家具を新調した時や引っ越しはまさに絶好のチャンス。事前に安定板を用意しておき、家具の設置時に配送業者さんに頼んで足元にかましてもらえば、手間がかかりません。

 

「繰り返し使える」は本当か? 

粘着系の固定グッズ使用例。家具の天板と背後の壁をL型の器具でしっかりと固定する。

粘着系の固定グッズ使用例。家具の天板と背後の壁をL型の器具でしっかりと固定する。

そして「貼ってはがせる」がウリの耐震マットやガムロックを始めとする粘着系の転倒防止グッズは、本当に「貼ってはがして繰り返し使う」ことができるのでしょうか。

引っ越し前に住んでいた家で大型テレビの下に敷いていた耐震マットについては、引っ越し業者さんに「はがす時にテレビ台の表面が一緒にはがれるかもしれませんよ」と言われましたが、ヒモを使って念入りにはがした結果、無傷ではがすことができました。はがした耐震マットは新しい家でも使用しています。

ガムロックなどの粘着系グッズは、家具と壁(ビニールクロス)に貼りつけて固定するため、はがす時にビニールクロスの破損を心配しましたが、そちらも無事キレイにはがすことができました(※)。

※はがす際は慎重に行い、無理にはがさないでください。

足元+上部の2点止めでより安心に

以上、壁や天井にしっかりビス止めできない場合は上記にご紹介した方法を組み合わせて取り入れることをお勧めします。ポイントは足元(安定板)+上部(突っ張り棒またはガムロック等)の上下2点止めを行うことです。

それによって、家にキズをつけずにしっかりとした家具の転倒防止対策をすることができます。「賃貸だから」「工具が使えないから」と思っていた方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。

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