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ゴルフGTIとボーラV6 4モーションがラストチャンス!?(2ページ目)

4代目ゴルフのGTI、さらに4代目ゴルフのセダン版ボーラのスポーツモデルが100万円以下で十分選べるようになってきました。いずれも派手さはないものの楽しさがあります。もうVWでMT車は出てこないと思うと、まさにラストチャンスでは!?

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

フォルクスワーゲンらしい品行方正なスポーツモデル

フォルクスワーゲンボーラV6 4モーション   フロント

4代目ゴルフのセダン版がボーラ。そこに狭角でコンパクトだとはいえV6を搭載したのがボーラV6 4モーションです。ミッションはクロスレシオの6速MT、さらに4WDが駆動力を余すことなく路面に伝えます。これらによって0-100km/hは7.4秒となかなかの快足

大衆車として誕生したゴルフですが、初代からホットモデルとしてGTIが設定されていました。また4代目からゴルフは突如“大人”へと成長、ライバルたちに先駆けていわゆる「プレミアム路線」を宣言します。特にインパネ部分を見れば一目瞭然、確かに1クラス上へと成長を遂げ、現在に至っています。このプレミアムな4代目においてもホットハッチであるGTIが設定され、さらにはその上にR32などというモンスターも誕生しました。

1.8Lターボエンジンを搭載し、専用のレカロシートやBBS製のアルミホイールを備えたGTI。1998年8月の日本導入時にはまず5速MT車が、その約1年後には日本初となる4速AT車が上陸しました。ホットハッチとはいえ、やはり「プレミアム」なゴルフのホットモデルですから、その立ち振る舞いはやはりどこかしら品行方正。やっぱりあそこのお坊ちゃんだ、しかしキリッとしていて若々しいねぇ的な乗り心地と言いましょうか。絶対的なスピードやコーナリングのスリルを味わうというのではなく、道を駆けるという楽しさを、特にMTなら存分に楽しむことができます。

フォルクスワーゲンボーラV6 4モーション   シート

レカロ製のレザーシートは電動シート(フロントのみ)。またクルーズコントロールが備わり、ウォールナットパネルが使用されるなど、高級車としての性格を併せ持っていました。当初は左ハンドルのみでしたが、2002年9月から右ハンドル車も加わりました

いっぽうのボーラV6 4モーションは2000年10月にデビュー。2.8LのV6エンジンに、雪道を走るためではなく「2輪より4輪で道を駆るほうが速い」から4WDを搭載しています。ミッションはいさぎよく6速MTのみ。専用のレカロ製レザーシートを備え、スポーツサスペンションが組み込まれつつ、サンルーフを標準装備するなど快適性も充実しているなど、当時から若者というよりおじさまに向けたスポーツセダンでした。とはいえゴルフベースのセダンに2.8Lをぶち込んだのですから、その加速感はやはり刺激的です。

ちなみにこのボーラは、後にゴルフGTIの上に就くことになるR32の布石となったセダンです。R32はこのボーラのV6を3.2Lにして、ボーラ同様4WDが組み合わせられています。いわばボーラV6 4モーションは、現在にも綿々と受け継がれていくことになるスポーツモデルの系譜「Rシリーズ」の先駆け的モデルと言えるでしょう。

おじさんにピッタリ、と何度か書きましたけれども、それを若い人が乗るというのも渋くてカッコイイですよね。新品のヴィトンのバッグを持ち歩く格好悪さではなく、父親から譲ってもらったロレックスみたいな良い味があると思います。価格も良い感じでしょ?

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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