ゴルフGTIとボーラV6 ４モーションがラストチャンス!?

エンジン音に合わせてギアをチェンジする気持ちよさ

気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい！」という中古車をご紹介しているこの企画。今回は100万円以下で十分選べるフォルクスワーゲンのMTスポーツ、ゴルフGTI（旧々型）とボーラV6 4モーション（絶版）の2台を取り上げたいと思います。ちなみにゴルフ4ベースのセダンがボーラですから、いずれもゴルフ4一家です。フォルクスワーゲンのいちファミリーというだけでなんだか品行方正、質実剛健な一家というイメージですが、この2台はそうした両親や兄弟たちに囲まれつつも、ちょっとヤンチャに育った高校生といったキャラクターと言えるのではないでしょうか。なお、ゴルフ4時代のGTIにはAT車もありますが、今回はMT車のみのお話です。

最近のフォルクスワーゲンには2ペダルMTのDSGがありますから、もはやギアをカチャカチャいじる必要はなくなりましたが、やはりエンジン音（つまり回転数）に合わせてクラッチを切ってギアをつなぐというあの快感は、私のような40過ぎのおじさんの体からそう簡単には抜けてくれません。とはいえ今さら本気のホットハッチなどで峠を楽しむ体力は正直無いのも事実。しかし、そういう「気持ちだけは若いんだけどね」という人にこの2台なら応えてくれると思います。

しかも、いずれも100万円以下で十分探せます。例えば原稿執筆時点で、ゴルフGTIなら1999年式／5.2万km／修復歴なしで48万円という中古車が見つかります。またボーラV6 4モーションは2001年式／4.8万km／修復歴なしで83万円というのがあります。とはいえ4代目ゴルフが日本に登場して10年以上経っていますから、そろそろ程度の良い中古車を探す最後のチャンスとも言えるでしょう。

先ほどこの2台は「ちょっとヤンチャな高校生といったキャラクター」と述べましたが、ゴルフGTIはそれこそ初代ゴルフから設定がありますし、ボーラV6 4モーションも、２代目ゴルフのクーペ（コラード）にV6エンジンを搭載したVR6モデルというのがありました。また現行モデルのゴルフにもGTIはありますし、4代目と5代目ゴルフには、ボーラV6 4モーション同様「V6エンジン＋4WD」のR32がありました。このように、メインは品行方正で質実剛健、優等生的なフォルクスワーゲンなのでしょうが、それらをベースにした、少し尖ったモデルは昔から作り続けられているのです。

日本のホットハッチやスポーツカーとは少し異なり、40歳を超えた私のようなおじさんも楽しく乗れるのがこの2台の魅力。加えて、100万円以下で十分見つけられるという手頃感と、この先程度の良い中古車を探すのが大変になりそう、というわけで今回のご紹介となりました。

それでは2台の魅力を次ページでさらに詳しく見ていきましょう。