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女性の転職 退職理由の上手な伝え方

退職理由は採否の重要ポイント。伝え方によってはマイナスにとられてしまい不採用になることもあります。退職した事実を冷静にとらえて、前向きに自分の言葉で伝えることができるかが大切なポイント。ここでは女性の転職でありがちなNG退職理由の3タイプとその改善方法をお伝えします。

水野 順子

執筆者:水野 順子

女性の転職・女性のキャリアプランガイド

転職時に必ず聞かれる退職理由

退職理由は伝え方で大きな差が出る

退職理由は伝え方で大きな差が出る

転職の際に必ず聞かれるのが前職の退職理由。どう伝えるかによって、採用・不採用が決まるといっても過言ではないほど、面接官は退職理由を重要視しています。なぜなら、入社してからも同じような理由で辞める可能性があると思っているからです。
嘘をつかないで正直に話すことは大切ですが、伝え方は工夫をする必要があります。

応募書類に記入したり、面接を受ける前に、自分がなぜ退職したのかをよく振り返り、面接官にどう伝えれば納得してもらえるのか考えておきましょう。

ここでは、女性の転職でありがちなNG退職理由の3タイプをご紹介します。自分では気づかないうちにこんな退職理由を伝えてはいないか、確認してみてくださいね。

NG退職理由1 悲劇のヒロインタイプ

誰かがやってくれるだろう、誰かが助けてくれるだろうと思っていたのにやってもらえなかったから、という退職理由を言うタイプ。自分のことを誰も助けてくれなかったから退職したなどと、かわいそうな自分、を伝えがちなタイプです。

具体的には、誰も仕事を教えてくれなかった、研修がなかったから仕事が分からなかった、誰かが助けてくれると思っていたのに助けてもらえなくて辞めた、などと、周りがしてくれないことに対する不満や、私は一生懸命やっていたのに上司はわかってくれなかった、残業が多くて大変なのに、会社がなにもしてくれなかったなど、周りが理解してくれないことへの不満を退職理由で伝える人がこのタイプ。

悲劇のヒロインタイプの場合、面接官は、うちに入社しても、自分からは周りに発信しないで誰かが声をかけてくれるのを待っていて、自らアクションを起こす自主性や積極性が低いのではないか、と判断し、不採用にする可能性があります。

他にも、親が反対したから、夫が反対したから、と、周囲の人に判断をしてもらって退職した、ということを退職理由として伝えるタイプもこのタイプに含まれます。この場合も、自分で判断をしたり、自分の意志で仕事を選んだり、仕事を自ら率先してやらないタイプに感じるため採用を見送ることも。

このような退職理由を伝えているのなら、まず、自分からは何をしただろうか、と考えてみましょう。もし、自分は相手に期待するだけで、特に何もしていなかったと思うのであれば、自分から積極的に働きかけることができなかったことを自覚して反省していることを伝え、その経験から次は積極的に行動するつもりであることを伝えましょう。

また、このタイプは良く言えば謙虚であったり、言われたことはきちんとできるタイプかもしれません。退職理由から自己PRにつなげていくこともできるのです。

NG退職理由2 責任転嫁タイプ

他人のせいにしてばかりの退職理由はNG

他人のせいにしてばかりの退職理由はNG

自分が退職したのは、会社の風土が悪いから、上司が悪いから、同僚のせい、家族のせいと、誰かが原因で辞めてしまって、自分は悪くないと言うタイプ。
悲劇のヒロインタイプとの違いは、責任転嫁タイプは攻撃的に周囲を批判するところにあります。行動力や積極性はありそうだけれど、自己主張が強すぎて周囲とトラブルになりそうなタイプだなと面接官は感じ、採用を見送る可能性が大。

どんな職場でも多かれ少なかれ、人間関係のトラブルはあり、それが原因で退職することはやむを得ない場合もあります。しかし、自分だけを正当化し、他人や環境を責めるタイプだと、入社してからも、何かあれば、すぐ他人や会社のせいにして辞めたり、仕事上でもミスやトラブルが起きたとき、責任転嫁するのではないかと判断されてしまいます。

退職を選んだのは自分自身であり、自分自身にも原因や反省点もあったのではないかと振り返ることができている姿勢や、退職という結果から何かしら学んだという姿勢を伝えることが大切です。

また、このタイプは良く言えば、他人に負けたくないというやる気や行動力があるタイプであるとも言えます。本気で仕事をしてきたがゆえに上司と衝突してしまった、だから、次は周囲に相談しつつ、協力して仕事をしていきたい、などと、周囲とのバランス大切にしようとする姿勢を見せることができると、好印象を与えることができる場合も。

NG退職理由3 夢見る乙女タイプ

このタイプの特徴は、転職を何度も繰り返していることが多いことがあげられます。前の職場はやりたい仕事ではなかった、やりがいを感じなかった、自分の居場所はここではないと思った、など、もっといい仕事やいい職場が自分にはあるのではないかと思い、何度も退職していることを退職理由として伝えていたりします。

しかし、どんな仕事でも、短期間では、やりがいはなかなかわからないはず。面接官は、この人はまた同じように、ここでは私のやりたい仕事ができないと辞めてしまうだろうなと感じてしまいます。

キャリアアップしたいという言葉も、響きはいいのですが、前職を十分にやりこなしてきた結果、キャリアアップする転職を選択しているのではなく、ただ漠然とキャリアアップのためと伝えている場合には、何をアップしたいと考えているのか分からないため、採用しにくいと思われることもあります。

そうならないためにも、キャリアアップとは、そもそも自分にとってどういう意味なのかを明確にしておく必要があります。給与が上がることなのか、自分が成長できる環境で働くということなのか、役職がつくということなのか、新たな職種に挑戦することなのか、一言でキャリアアップのため、という退職理由を伝えるのはなく、どんなキャリアを築いていきたいのかをしっかり伝えることが大切です。また、そのためには下積み期間があることも理解していて、地道な努力もする意志があるということも併せて伝える必要があります。

採用される退職理由のポイントは一貫性があること

転職理由を前向きに伝えることができると自己PRにもなる

転職理由を前向きに伝えることで自己PRにもつながる

退職理由だけ立派にしても、経歴や志望動機・人柄に一貫性がないと、面接官にはすぐ見抜かれてしまいます。どうしてもネガティブなイメージがある退職理由を、無理にきれいな言葉で並べるよりも、自分自身の言葉で伝えるほうが、面接官も納得でき、自分自身の良さも伝わります。

退職は自分自身の選択の結果であると自覚していること、退職という経験を次の仕事ではどう活かしていくかを前向きに考えている、ということをしっかり伝えることができるかが、退職理由を伝える重要なポイントなのです。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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