3000年の歴史を持つ世界遺産の町、シラクサ
逆三角形をしたシチリア島の東側にある3000年都市シラクサ。古代の歴史が残り、また17世紀に建築されたシチリアン・バロック様式の美しい町並みが見られる人気の町です。かつてシチリア島に入植したギリシャ人たちによって南イタリアの一部を含む「マグナ・グラエキア(偉大なるギリシア)」が築かれた際の代表的な都市のひとつでもあり、哲学者キケロによって「最も偉大で美しいギリシャ都市」と称賛されたことも。
町には、現在も貴重な古代ギリシャ遺跡がゴロゴロと残っています。かの有名なアルキメデスも実は、この町出身。ギリシャ人として知られますが、シチリアがギリシャだった頃、ここシラクサで生まれているのです。
シラクサの見どころ・古代ギリシャ編
古代ギリシャ遺跡は、町の北、ネアポリ考古学公園(Parco archeologoco della Neapoli)にまとまっています。夏の間オペラが行われるギリシャ劇場(Teatro Greco)、石の採掘が行われた天国の石切り場(Latomia del Paradiso)、カラバッジョが名付けたと言われる古代洞窟ディオニソスの耳(Orecchio di Dionisio)などがあります。最も繁華なエリアであるオルティージャ島には、島の入り口付近にアポロ神殿(Tempio di Apollo)、海沿いにはアレトゥーザの泉(Fonte Aretusa)があります。アレトゥーザは、妖精。川の神アルフェウスに追われたアレトゥーザがこの泉に姿を変えた……などという伝説が残るロマンチックな泉(見た目はさほどロマンチックではないのであしからず)には古代紙の元となるパピルスが生い茂っています。
ディオニソス、アレトゥーザ、アポロンなど、有名な古代ギリシャ神話の登場人物の名前が気軽に出てくるシラクサ。神話の登場人物がふらりと町に現れるシラクサの町は、古代ギリシャ神話がお好きな人にはたまらなくロマンをそそることでしょう。