終の棲家を考慮する
田舎はいいな~。
健康であれば、田舎で農業を楽しむ、病院や美術館・音楽ホール・デパートなどが充実している都会で芸術三昧の快適都会ライフを送る、リゾート地でゴルフや温泉・釣・山登り三昧など長年の夢や趣味を満喫できる土地に住むなど……。
一方、介護の不安がある、介護状態にある場合などには、介護サービスが受けられる施設などへの安心の住み替えが考えられます。
前者を選択するのは定年後~70歳代前半ごろ、後者は介護状態になった人や75歳以降の高齢者と大まかに区分できるでしょう。
ここでは、介護サービスと終の棲家をターゲットに、どのような施設があるのか、費用はどのくらいかかるのか、について考えてみましょう。
65歳以上の夫婦のみ世帯29.9%、単独世帯24.2%
「平成22年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、65歳以上の者のいる世帯は全世帯の42.6%を占め、増加し続けています。その世帯構造は、夫婦のみが29.9%、単独世帯(=世帯員が1人だけの世帯)が24.2%と、高齢者だけの世帯が実に55%を占めます。- 夫婦のみの世帯 29.9%
- 単独世帯 24.2%
- 親と未婚の子のみの世帯 18.5%
- 3世代世帯 16.2%
65歳以上の者のいる世帯のうち、高齢者世帯(=65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯)を構造別に見ると、単独世帯が約50%にもなります。
- 単独世帯 高齢者世帯の49.2%
- 夫婦のみの世帯 同47.8%
更に、約50%を占める単独世帯を性別にみると
- 男性 28.3%
- 女性 71.7%
<65歳以上の者の単独世帯 性別・年齢階級別>
- 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上
- 男性 30.5% 25.5% 21.1% 14.2% 9.1%
- 女性 19.2% 21.5% 24.0% 20.6% 14.8%
次のページでは、高齢者が住み替える施設の種類と内容について紹介します。