『ラプーたんていのじけんぼ』 が持つフランス的な魅力とは?
翻訳を担当された野崎歓さんは、「ラプーシリーズには、フランス的な魅力がある」とおっしゃっています。魅力の1つは「食べ物への愛」が描かれていること。それは、絵を見ればすぐわかります。瑞々しく鮮やかな野菜の色。いつも元気で豊かな表情をもった野菜たち。登場する野菜たちはみな個性的で、その上とても美味しそう! 作品を読んだ子どもたちが、「野菜を食べてみたい!」と言い出すのもうなずけます。しかも、巻末には作品に登場する野菜料理のレシピが添えられるという念の入れようです。いかにも美食の国らしい「食べ物への愛」が感じられますね。
この本によれば、キャベツさんとニンジンさんはとっても仲良しらしい!?
「英語は商売をするための言葉だが、フランス語は愛を語るための言葉だ」と言われるそうです。そんな素敵な言語を持つ国の作品らしく、男女間の愛情をさらりと描いて、お話に余韻を残します。子どもの絵本にあらわれた、こんな小さな「文化の違い」に気付くのも、なかなか楽しいものです。
【書籍DATA】
ベネディクト・ゲチエ:著 野崎歓:訳
価格:2100円
発売日:2011年6月4日
出版社:クレヨンハウス
推奨年齢:4歳くらいから
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