マークXと同レベルの上級サルーンに成長
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はトヨタカムリ(現行)を取り上げたいと思います。トヨタ車のわりに今ひとつ知名度のない車ですが、その存在感の薄さが中古車フリークにとっては狙い目であることは、もうご存知の方も多いはず。そもそもカムリは、先代まではウインダム(北米ではレクサスES)と兄弟車でした。ウインダムが上級モデルという位置づけだったこともあり影が薄かったのだと思われます。全長4815mm×全幅1820mm×全高1470mmというサイズは、旧型マークXより85mm長く、45mm幅広で、35mm高いという堂々たるサイズ。もともとはカローラ以上マークII以下、という車だったと思うのですが、立派に成長しました
それどころか、2004年11月に登場したマークX(旧型)と2006年1月にデビューしたカムリを比べて見ると、サイズはカムリのほうがすでに大きくなっています。また2台の新車時価格はほぼ同じ。マークXはFRでカムリはFFと駆動方式は異なるものの「なんで同じトヨタで、同じようなサイズで、同じような価格の車が必要なんだよ」と思われるでしょう。実は2台には大きな違いがあります。それは、マークXが国内専用車なのに対し、カムリは世界100カ国以上で販売されるモデルということです。つまりカムリは「日本でも」売られている、ということ。立派な大学生になった甥っ子は、何十カ国もの言語を操れるバイリンガルなのです。
トランクサイズは、先代に比べると小さくなりましたが、それでもゴルフバッグが4セット積めるなど十分な広さ。トランクスルー機構もありますから、スキーなど長いものも載せることができます
マークXはその上のクラウンとシャシーを共有し、6ATですが、カムリは5AT。スペック的には少し見劣りするかもしれませんが、カムリにはカムリの魅力がまだまだあります。バイリンガルの甥っ子は、なかなかやりおるのです。そもそも比較したマークXは旧型ですが、カムリは現行モデルです。この秋には新型が投入されそうですが、それでも旧型マークXと比べたら新鮮度が違います。そもそもマークXより台数が圧倒的に少ないですからね。個人的には、中古車を買う時ってこうした新鮮度の高さは大きなポイントだと思います。
次ページでカムリの魅力をさらに見ていきましょう。