自分の「ダメなところ」にだけ注目していませんか? 

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自分に自信がない人に共通する考え方って?

頑張ってはいるけど、いまひとつ自分に自信が持てなくて、この先もうまくいかないような気がする。何かに挑戦しても、平凡な自分には輝かしい成果は出せないような気がする……。このように、自分の能力や可能性を低く捉えて、チャンスを見逃してしまう人は、とても多いものです。

しかし、本当にその人が「ダメ」だから、うまくいかないのでしょうか? 自分に自信が持てずに上手くいかない人には、次のように考え方に共通しやすい考え方があるように思います。

1. 結果は決まってないのに、悪いほうに悪いほうにと考えてしまう
2.  「自分はたいしたことがない」という強い信念を持っている
3. うまくいかないことを「宿命」などと結びつけて考える
4. 「○○を持ってないから自分はダメ」と○×思考で考えがちである

つまり、その人の考え方がとてもネガティブで、根拠のない思い込みにとらわれ、起こってもいない未来を悪く結論付けてしまう傾向があるのです。


「認知のゆがみ」が自分を「ダメ」にしてしまう 

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石橋を叩いて渡る前に、叩き壊していませんか?

このように、根拠のない非現実的な考え方を「認知のゆがみ」といいます。無自覚のうちにこの頑固な考えに振りまわされ、成長やステップアップの機会、人生を楽しく過ごすチャンスを失っている人がたくさんいるのです。

「認知のゆがみ」にしがみつくのは、この考え方に「転ばぬ先の杖」や「安心毛布」のような効果があるからではないでしょうか。

自分に自信を持つには、新しいことに挑戦したり、困難な状況を持続的に乗り越えていく機会が必要になります。しかし、挑戦や克服には傷を負うリスクも伴うため、強い恐怖感や不安感が呼び起こされます。したがって、いつも「自分はダメ」という考え方に依拠して、「何もしない方が安心」という結論を導き出しておけば、失敗して傷つく危険を回避することができるのです。

認知のゆがみには、人から言わ続けた決めつけ(「お前はダメな子」など)も影響しますが、無邪気な気持ちで挑戦して失敗した経験から得た心の傷と結びついていることが少なくありません。

たとえば、告白して振られたことで、とても明るかった少女が暗く消極的な女性に変わってしまうこともあります。明るい未来を信じていた青年が、受験の失敗からその後の人生を悲観的に考えてしまうこともあります。

認知のゆがみに依拠した考え方をしていると、挑戦や克服への勇気を持てなくなり、人生や世の中が本当に平板なもの、閉鎖的なものになってしまいます。そこで、自分の考え方を冷静に見つめ直し、合理的で現実的な考え方に修正していくことが有効です。これを「認知療法」といいます。

それだけでなく、自分自身の「ストレングス」に着目することも大切です。ストレングスについては、次のページで説明します。