フレンチ/東京のビストロ

ビストロ コティディアン(麻布十番)

2011年2月に開店したビストロ。フランス郷土料理の基本にこだわりつつ、ひと手間かけた料理は価格以上の価値がある。一口にビストロと言ってもいろいろあるが、敢えて表現するとしたら「ガストロノミック ビストロ」。ワインリストやソムリエとのワイン談義も楽しいコティディアン。価格帯は飲んで食べて1万円でお釣りがくるくらいか。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

麻布十番

恵比寿、神楽坂、麻布十番。商業施設を除くこの3つのエリアは飲食店にとってもっとも家賃が高いところとしても有名だ。だからこそ礼節ある食の愛好家が多く住み、そして人気のある店も多い。同時に入れ替わりの激しい競争の街でもある。
コテディアン

エントランス

麻布十番は仙台坂途中近くのビストロ コティディアンはこの2月の開店。ということは開店直後に震災の二次被害を受けたわけだ。オーナーシェフの須藤亮祐氏は「開店直後は賑わいますが少し時間が経つと静かになります。それが震災と当たったわけで」と気にもしていない、なんとも強い神経の持ち主。

確かにこの時代、よほどの覚悟がないと自分の店を持とうということはできないだろう。一時マスコミで取り上げられたような勢いではこの飲食不況を乗り越えることは当然不可能だからだ。

須藤氏は22歳で渡仏、ミシェル・ロスタン、ピエール・ガニエール、ルカ・キャルトンなどで5年修行し、目黒のキャスクルート、オザミグループで研鑽を積み、08年には恵比寿のル・ビストロのオープニングシェフを勤めた方。
コテディアン

コースメニューは3800円~

建物の1階はフレデリック・マドレーヌ氏のパティスリー、ル・ポミエが入る。横の階段から上がる店内はビストロというよりもレストランの雰囲気。小奇麗な内装で、料理のクオリティがレストラン並、お値段はビストロチックといった「新ビストロ業態」を地で行くコティディアン。ワインは5000円台の手軽な値段にまとめられ、料理はどの皿も「ひと工夫」されたものが用意されている。

伝統的郷土料理をそのままどっかんとサービスするのではなく、視覚的にも小奇麗にまとめ、下駄履き感覚で入れるビストロとは一線を画している。
コテディアン

メインディッシュの数々

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