日本人に人気のリゾート地、バリの治安
明るいビーチリゾートでは気分も開放的になりがち。常識的な防犯意識はいつも心がけておきたいところです
アジアのビーチリゾートの中でも、人気が高いバリ島。ヘビーリピーターも多い島ですから、身近に感じている方も多いことでしょう。けれど、馴染むのと気を緩ますのとは違います。凶悪ではないものの、世界各国と同様、ひったくりといった犯罪はあちこちに転がっているのです。ほかのビーチリゾートに比べてみても、被害を身近に聞くことが多いようです。ここでは、ガイドの体験を交えつつ、気をつける場面やポイントをまとめてみました。
バリ島で日本人が巻き込まれた犯罪例
外務省 海外安全ホームページのインドネシアの安全対策基礎データに、バリ島における犯罪例が紹介されています。代表的な例をあげてみましょう。
いかさま賭博
繁華街で妙に親しく声をかけられたら心に警報を
グループによる犯罪で、同情心を利用して違法の賭博に巻き込まれるケースです。観光地などで、1~2名の犯罪者が英語や片言の日本語で旅行者に声をかけます。「妹が日本に留学(あるいは看護師として行く)するので、日本の様子を話してほしい」、と。そして連れだって家へ向かうと、当の妹は外出中。待っている間に、「このあとやってくる金持ちから金をせしめてやろう」と、トランプのいかさま賭博を誘いかけられます。そして、お金持ち役が登場。ゲームが始まりますが、犯罪グループの言われた方法で旅行者は勝ち続けます。最後に、お金持ち役が巨額のかけ金をふっかけ、旅行者は所持金のみならずクレジットカードでキャッシングや電気製品を購入して賭けさせられるのですが……その一世一代の賭けは、当然ながらロスト。翌日も賭けをするようなシチュエーションを作り、旅行者を安心させておいて、犯罪グループはとんずらすると言う手口です。
ひったくり
バリ島に限ったことではないですが、オートバイによるひったくり。歩道を歩いていると、背後から二人乗りのバイクが近寄り、バッグを奪うケースです。常に歩道側の手にはバッグは持たない、ショルダーバックならたすき掛けをしてバッグを正面に持ってくるなどの注意を払っておきましょう。