バリ島のタクシー事情

日本のように公共の交通期間が発達している国から来たら、自分で自由に移動するのに、バリ島はなんて不便なんだろう……と感じると思います。どうしたら効率よく安全に移動ができるのか、も含めてバリ島最新のタクシー事情を紹介します。

電車も路線バスもなかったバリ島。2012年から渋滞を解消するために「サルバギタ」という一定区間を走るバスが導入されましたが、何分おきに来るのかもわからず、現地の人が利用することはあっても海外からの観光客が利用できる移動手段とはなりませんでした。民間業者が経営する「クラクラバス」というシャトルバスの運行が始まったのが2014年、エアコン完備で料金も良心的なので、タクシー、車のチャーター以外の移動手段となる選択肢が増えました。

スマホアプリ

便利なスマホアプリで配車サービスを利用する地元の人が増えてきました。

最近ではスマートフォンにUber(ウーバー)、Grab Taxi(グラブタクシー)、GO-JEK(ゴジェック)などの配車アプリケーションをダウンロードしてネット経由でトランスポートサービスを利用できるようにもなってきています。ただし、言葉の問題や地元の諸事情があり、観光客には今現在はまだまだ使いきれない状況なので、その辺の詳しい情報も紹介していきたいと思います。

バリ島で暮らす地元の人の移動手段は?

オートバイ、数人乗り

一台のオートバイに家族全員が乗り込みます

バリ島で暮らす人々は、まず、ほぼ歩くということをしません。どんなに近くてもオートバイか車で移動します。最近では自家用車を所有している人も増えましたが、それは比較的裕福な家庭の話。

数年前にクレジットでオートバイを買えるようになってからは一家に一台のオートバイ、余裕がある家庭で一人一台のオートバイを所有する人も増えているという状況です。家族で一台のオートバイしか持っていない場合、オートバイは立派な自家用車になります。オートバイに子供も含めて5人乗りの姿は観光客にとっては驚きの光景かもしれませんが、現地では普通の光景です。

スマホアプリは便利? 気軽に利用できるトランスポートサービスの出現

地元の人たちも安く安全に移動する手段を求めていたのは一緒です。タクシーは良心的なドライバーもいますが、中にはタクシーメーターを作動させずに高額な料金を吹っかけてきたり、道を知らないと遠回りされたりするなど不愉快な思いをすることがあり、一般市民もタクシーの不便さに不満を感じていたわけです。

そこで登場した便利なスマホアプリ。利用者が指定した場所までが迎えに来てくれ、目的地までの料金が事前に確認できます。タクシーよりも格安で便利となれば流行るのは当然ですよね。ところがそれに危機感を抱いたタクシー会社、地元の白タク組合が結託して、地域内に進入禁止、あるいは地域内に送り届けることは認めても、迎えは許さないなどの制限を設けたりしています。

いずれこうした規制も緩和され、良い意味で競合するようになれば海外からの観光客も安心して利用できるようになると思います。Uber(ウーバー)、Grab Taxi(グラブタクシー)のアプリケーションは英語訳も対応していますが、実際のドライバーとの会話はインドネシア語が中心であること、ある程度の地理感覚がないと、スマホ上でルート表示があってもどこを走っているかわからないなど、何も知らない観光客が利用するにはまだ改善されるべき点がたくさんあると感じます。


バリ島のタクシー会社

タクシーカウンター

出口からすぐの場所に設置されたタクシーカウンター

最初に観光客が降り立った空港で目にするのはングラライ・タクシー会社。空港で利用できるタクシーサービスを独占しており、カウンターを設けて配車手配をしてくれます。以前は地域ごとの料金設定でしたが、最近はメーターを使った料金表示に変えたようです。初乗りが7000ルピアで1kmごとに6500ルピアが加算されます。下記で紹介するブルーバードグループと同じ料金設定です。ちなみにスマホで呼べる配車サービスはいずれも空港内に立ち入ることができません。

南部地域の町を流しているタクシーは基本はメーター制です。ただし中には欲を出してお客さんの行きたい場所を聞き出し、メーターを使わないで法外な値段を吹っかけてくるドライバーもいないわけではありません。街中でスマホの配車サービス利用することもできますが、地域によっては使えないこともあるので、事前にネットなどで情報をチェックしておくと良いと思います。

ウブド地域にはタクシー会社がない?

ウブド地域ではタクシー会社の車は見かけません。昔は料金を巡ってよく旅行者とトラブルになっており、あまり評判が良くなかったウブド地域ですが、最近は事情が変わってきているようです。ガイドが取材をしたところ、地域のメンバーが組合を作り、トランポートのサービスを組織化しているのだそう。使う車は政府の許可を取得しているそうです。タクシードライバーとの会話は英語で成り立ちます。

タクシー利用のトラブル例

インドネシア語の日常会話が普通にできる在住者でさえも、できればタクシーに乗るのは避けたい、不愉快な思いはしたくないと感じているほど、トラブルの多いバリ島のタクシー。どんなトラブルが起こるかの例を挙げます。
  • メータータクシーなのにメーターを作動させないで法外な値段をふっかけてくる。
  • わざと遠回りして時間と距離をかせぐ。
  • 必要もないのに連れて行くことでマージンをもらえる土産物店に連れて行きたがる。
  • 滞在予定をしつこく聞いて、プライベートツアーを売りたがる。
  • 結婚をしているのか、子供はいるか?などのプライベートなことを聞いてくる。
誘拐や金品の略奪という凶悪事件はありませんが、隙あらばお金を簡単に稼ごうとする言動にうんざりすることが少なくありません。もちろん、中には親切で心からサービスをしようというタクシードライバーの人もいますが、期待するよりも最初から期待しない方がショックを受ける度合いが違うかも?

比較的安心なブルーバードグループ社のタクシー

ブルーバードグループ/タクシー

フロントガラスのブルーバードグループの文字が目印

バリ島には数社のタクシー会社がありますが、それぞれ縄張りがあるようです。古くはングラライ・タクシーが市場を独占していましたが、現在ではジャカルタから進出してきたブルーバードグループが最も規模が大きい会社になっています。では、そうしたトラブルを極力回避するためにはどうしたらいいのでしょう? まずすべきは、タクシー会社を選ぶこと。おすすめは、ジャカルタに本拠地のあるブルーバードグループ社。正面のフロントガラスにある「ブルーバードグループ」の文字が目印です。

ここのタクシーは、比較的社員の教育が行き届いているのか、だまって目的地に寄り道もせずに送り届けてくれると在住者にもわりと評判が良いです。在住者もわざわざブルーバードグループ社のタクシー会社に電話して車を手配してもらうなど、比較的評価が安定しているタクシー会社です。

ホテルでもタクシー会社を指定して呼ぶこともできますが、地域のローカルドライバーと結託していて呼ぶことができないホテルやレストランもあります。文句を言っても解決しないので、大きな道まで出て、自力でタクシーを探すしかありません。

ブルーバードグループもスマホ対策を始めており、アプリケーションもあります。ダウンロードして起動するときに、携帯電話に配信された数字を入力する必要があります。ルートを指定すれば料金も事前にわかるので、とても便利です。

タクシー料金

2014年くらいからはタクシー料金は安定しているようです。日本と比べたら安いと思いますが、1日のうち、何度も目的地を移動するたびに新たに車を探して利用しているとトータル的には高くなります。

■ブルーバードグループのタクシー料金
初乗りが7000ルピアで1kmごとに6500ルピアが加算されます。もし電話で事前予約をした場合の最低料金は3万ルピアから。タクシー利用中に待ち時間が発生した場合は、1時間あたり4万5000ルピアが加算されます。バリ島のスケール感覚、距離感がわからないと思いますので、だいたいの距離を記載します。
  • ヌサドゥア - クタ間:17キロ
  • ヌサドゥア - サヌール間:30キロ
  • ヌサドゥア - ウブド間:50キロ
  • サヌール - デンパサール間:5キロ
  • サヌール - チャンディーダサ間:50キロ
だいたいですが、バリ島を丸一週すると450キロくらいの距離。思ったよりも大きくないですね。

旅によって移動手段を変えてみる

タクシーを上手に利用して、行きたいところをピンポイントで巡ることもできなくはないのですが、心労を考えたら旅行会社などの日本語ガイド付きの車をチャーターした方が結果的には快適な旅を過ごすことができると思います。なるべく楽に、快適に観光をしたい場合は日本語ガイド付きの車のチャーターを利用するのがオススメ。

クラクラバス

上手に利用すれば移動代を節約できる。

行きたいところが決まっていて、現地では歩いて散策したい。できれば安く移動したい場合はクラクラバスの利用がオススメです。出発地点はクタのT-ギャラリア(DFS)になっており、路線ごとに一回乗車料金が設定されています。チケットは1回乗車券、往復乗車券(ウブドラインのみ)、デイパス(乗り放題券)が用意され乗車前にクラクラコインを購入し、乗車時にコインボックスに投入するシステム。ウェブサイトは日本語で丁寧な説明があるので、初心者でも問題なく利用できるはず。

<DATA>
KURA-KURA BUS(クラクラバス)
料金、コインの購入方法、路線図、時刻表などの詳しい情報がある

オートバイ配車undefined送迎

派手な緑色のヘルメットとロゴが目立つ

もし、何度もバリ島に来ていて、ちょっとしたインドネシア語を話すだけでなく読み書きもできるという人はオートバイで移動するスマホ配車アプリのGrab Taxi(グラブタクシー)、GO-JEK(ゴジェック)の利用が可能です。知らない人の背中で二人乗りが平気という旅の猛者にとっては最も安くて便利な移動手段です。ゴジェックは配車だけでなく、レストランやお店での買い物代行などのサービスも行っています。

 


2017年現在、バリ島の移動手段は様変わりの途中にあると感じています、もうしばらくすると日本語で簡単に手配ができて移動できるトランスポートサービスが確立しそうな予感。旅の移動手段、ご自分にあったレベルや目的で選んでみてはいかがでしょうか?

(※情報は2017年11月現在)
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。