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燃費の悪化を抑える運転術 その1(2ページ目)

燃費対策には、空気圧などクルマのコンディションチェックや燃費が悪化しやすい走行状況を避けることが大切だが、もちろん運転の仕方も大きく影響する。ただし、よく言われるような「アクセルを優しく踏む」だけでは、十分とは言えない。

執筆者:宮島 小次郎

踏みすぎず、踏まなすぎずが好燃費のポイント!
 

アクセル操作

ポンピングロスを抑えるためには、しっかりとアクセルを踏む必要があるが、かといってベタッとアクセルを踏み抜くような急加速では、かえって燃費を悪化させてしまう。

アクセルを踏みすぎると、燃費が悪化するという常識にも、当然しっかりとした根拠があります。ドライバーがアクセルを大きく踏み込むと、エンジンを制御するコンピュータ側では、ドライバーは力強い加速を求めていると判断します。そこで、エンジンがより力を発揮できるよう燃料を多めに噴射する制御を行うのです。

つまり、それだけ燃費は悪化するということです。そのため、一般的に言われているように急発進、急加速を避けましょうということになるわけです。もちろん、これはこれで正解です。では、先ほどのポンピングロス低減と急加速による燃費の悪化とは、どうしたら両立できるのでしょうか。

その答えは、エンジンのコンピュータが急加速が必要であると判断しない程度に、しっかりとアクセルを開けることです。同じアクセルを全開にするにしても、いきなりペダルをベタッと踏みつけるのと、徐々にペダルを踏み込んでいくのとでは、実は大きな違いがあるのです。

当然、いきなりペダルを踏み抜くような操作では、急加速をしたいと判断されて、燃費は悪化します。逆にクルマが加速する度合いに合わせて、徐々にアクセルを踏み込んでゆくような加速の仕方ができれば、余分な燃料噴射の増量をせずに、ポンピングロスを抑えた効率のいい加速ができるのです。

ただ、その踏み加減というのが、なかなか微妙なもので、習得するにはある程度の経験とクルマの特性に合わせた操作が求められます。特に最近のクルマのように、スロットルバルブが電気的に制御されるタイプのエンジンでは、クルマの特性を理解することが重要になってきています。

これはどういうことかというと、いわゆる電制スロットルではアクセルペダルの踏み込み量と実際のスロットル開度が完全にリンクしておらず、例えば軽く踏み込んだつもりなのに思ったよりも加速してしまったり、逆に全開にしているつもりが、実際のスロットルは全開まで開いていないということがあるのです。

これは、各自動車メーカーがドライバビリティの演出やまさに燃費対策のために、スロットルの制御プログラムを独自にセッティングしていることがその要因です。最近のクルマでは、こうした電制スロットルの癖というか特徴を掴み、それに合わせたアクセル操作をすることも、燃費運転に効いてきますので、そのあたりも意識して運転してみるといいでしょう。


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