パリの人気店、ローズベーカリー
左:ジャン=シャルル&ローズ・カラリーニ夫妻 右:客席は30席。コム デ ギャルソンの一角
経営者のローズさん夫妻は服飾から食の業界に転向、ビオ(オーガニック)食品の黎明期にあったパリで、イギリスのシンプルでナチュラルな家庭的な料理を食べてもらおうとローズベーカリーを開業しました。
夫妻が食の業界に転向したきっかけは、当時青山にあった「百味存」で和の野菜料理に心動かされたことだったといいます。人工的な飾り気よりも素材使いに気を使う考えかたは、ローズベーカリーのシンプルな料理やパンやお菓子に少なからず影響を与えているようです。
キッシュ(650円)はいろいろな野菜の組み合わせが日替わりで毎日3種類。 一つを選んで2種類の野菜を添えたもの(1400円)も野菜がふんだんに摂れる人気メニュー
「パン屋さん」ではないベーカリー
ベーカリーとはいえ、いわゆるパン屋さんではない、というと首を傾げる人もいるかもしれません。パン屋さんで売っているようなパンは今のところパン ド カンパーニュ1種類のみ。ランチタイムに料理を注文すると添えられてきます。主な料理はオーガニックの食材をふんだんに使った家庭的なもので、カウンターに並ぶガラスのボウルには色とりどりの野菜料理が盛られています。その隣にキッシュやソーダブレッド、スコーンやパウンドケーキなどベイクした(焼いた)ペストリー類。それらが「ベーカリー」たる所以です。紅茶やジャム(Tea Together製。ローズベーカリーの特注品)の販売もある。下の野菜は食材。