映画『グラン・ブルー』のチンクエチェントみたいに
最近ではあまりそうでもないようなことを聞きますが、一昔前、ヨーロッパではMTを好んで乗られている方がたくさんいらっしゃいました。勝手にギアチェンジしてくれるATは、ありがたい反面、特にテンロククラスですと非力さが顕著に出たりしますよね。その点、自分の気持ちのレベル(!?)までエンジンを回せるMTは「車はオレが動かしているんだ」感がグンと高まります。しかも3Lとかの大排気量ではないから、回したところで、さほどスピードが高いわけではないのも、安全で良いとも言えます。207GTiとは違い、将来色あせてボッコボコになっても、それがかえって味になりそうなアルファ147。でも左右独立式エアコンやアルミホイールが標準など、装備は結構充実。最高出力は120ops、最大トルク14.9kg-mのテンロクです
今それを体感できる1台に、アルファ147の1.6+MTがあります。147の1.6LにはそもそもMTの設定しかありません。また2LにもMT車が用意されていて、アルファロメオはMT派にはうれしいメーカーなのですが、私のオススメはやはりテンロク。理由は上に書いたとおりです。また147はセレスピードと呼ばれる2ペダルMTがあり、中古車の流通量から見てもこちらのほうが多いのですが、同じMTでも2ペダルのセレスピードは、やはり変速時にギクシャク感が出てしまいます。
かなりレアです。原稿執筆時点で1台しか見つかりませんでした。これも147同様VWゴルフクラスの実用ハッチバックですからね、ガンガン使っちゃいたいです。こちらはアルミではなくテッチン。最高出力は113ps、最大トルクは15.5kg-m
大穴として、ルノーメガーヌ(旧型)の1.6L+MTも挙げておきましょう。ただでさえルノーは日本での販売に苦戦しているにも関わらず、AT大国の日本にMTを用意してくれたのですから、拍手ものです。とはいえ、先日発表されたばかりの現行型はCVT搭載車のみですけど…。アルファ147もメガーヌも、上にはGTAやルノースポールといったスポーツモデルのMTがありますが、今回紹介した2台はそれとは全然違った味わいのもの。車の性能を隅から隅まで味わい尽くす感じのテンロク+MTです。ほら、エンツォが3.2Lを積んだ147のGTAなんかでママのパスタを食べにいったら、なんか違和感ないですか?
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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