テクノポップ/アーティストインタヴュー

HONDALADY~ギミアブレイク(3ページ目)

前作から約1年ぶり、HONDALADYの新作『ギミアブレイク』の発売を記念して、マルさんとDieさんに登場! ジャンルをクロスオーヴァーするアイデア満載の作品について語って頂きました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

青春の蹉跌
 

ガイド:
1曲目の「青春の蹉跌」は、HONDALADYらしさいっぱいのロッキンエレクトロなんだけれど、異次元にタイムスリップした感があります。これはやはり石川達三の「青春の蹉跌」の小説、ショーケンが主演した映画の世界にインスパイアされたのでしょうか?

マル:
全体を包む雰囲気だったり、若さ故の虚無感だったり衝動だったり喪失感だったりってのは映画に多少引きずられているような気がしますね。
サウンドに関しても手数の多いビートと、何重にも重ねたギターの音の壁と、水泡のようなTB303をうまいことミックスできて10代の甘酸っぱい感じが出せたと思います。ミックスとマスタリングを担当してくれたフランク重虎(VALKILLY)のおかげです。「ギミアブレイク」以前のここ2作は僕がミックスをやったんですが、自分のミキシング技術不足から来る若干の消化不良感があって、今作の課題として挙がっていたんです。
で、頼むなら古い付き合いになる彼しかいないだろう、と思って声をかけて。「青春の蹉跌」に限らず、彼がいなかったらこんな絶妙のトーンのアルバムにはならなかったんじゃないかなと思うし、アルバムを制作する初期段階から彼にミックスを依頼することは決まっていたので、制作作業に集中できたんじゃないかな、とも思います。

Die:
10年以上も前から重虎くんの作る音が好きで、ワールドレコードの時にやってもらった寺田創一さんとはまた違った、憧れのミュージシャンに担当してもらえて嬉しかったですね。仕上がりも予想以上でした。
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