テクノポップ/YMO関連

YMOの遺伝子~第3回

YMOの歴史的作品を振り返りつつ、YMOのカヴァーをご紹介する企画です。ジャケのカヴァー(?)もね。第3回は、ブレイクが継続する『PUBLIC PRESSURE』~『増殖』から。Here We Go!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

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1980年2月21日、YMOブームが巻き起こる中『PUBLIC PRESSURE(公的抑圧)』は、リリースされます。ライヴ・アルバムがオリコン初登場1位になるとは、ただならぬ事態だと当時、感じました。言い尽くされていますが、渡辺香津美のギターが教授のシンセに置き換えられています。

01. Rydeen
02. Solid State Survivor
03. Tong Poo
04. The End Of Asia
05. Cosmic Surfin'
06. Day Tripper
07. Radio Junk
08. La Femme Chinoise
09. Back In Tokio
01~04:Venue In London、05:Greek Theater In LA、06~09:Bottom Line In NYC


『PUBLIC PRESSURE』でも演奏されている『Radio Junk』は、もともと79年10月にリリースされたシーナ & ザ・ロケッツ(略称:シナロケ)のアルバム『真空パック』に収録されていたものです。蛇足ですが、当時のシーナの名字は、ロケットとのこと。細野晴臣のプロデュース、YMOのメンバーの全面的参加によりSandii、矢野顕子らとともにYMOファミリー的位置づけでした。

『Radio Junk』は鮎川誠がヴォーカルですが、クリス・モスデル=高橋幸宏のコンビによるYMO度が高い曲です。その曲に続くラストのインスト曲『ロケット工場』になると、ヴォーカルもギターもない教授と松武秀樹の独断場です。ちなみにジャケはもう1種類あります。このアルバムに加えて、シナロケの『CHANNEL GOOD』(1980年)とシーナの『いつだってビューティフル』(1983年)のYMO絡みのテクノ3部作は、ぜひ再発して欲しいですね。

Yセツ王のセカンド・アルバム『PUBLIC PUSSY(公的膣圧)』のトラックは、1曲目から9曲目まで『PUBLIC PRESSURE』と同じです。10曲目は、Yセツ王にしては珍しいオリジナル曲『フューチャー野郎!』で、URARAという女性ヴォーカルをフィーチャーした「音楽殺人」的なテクノポップが楽しめます。CD-ExtraでYセツ王の特設ページでスペルマン・ショー、マル秘映像、壁紙などがございます。

『PUBLIC PRESSURE』のジャケは、羽根多平吉がデザイン、鋤田正義が撮影したものですが、このYMOのトリビュート・アルバム『WHO'S YMO - 再日本製 -』(1993年)は、『増殖』をバックにその写真をコラージュしたようなジャケ・デザインです。意外な事に、複数のアーティストがYMOをカヴァーするというYMOトリビュートとして成立しているのは、このアルバムくらいですね。Yセツ王の元でもあるB-2 Dep't(助教授は居ない)は、『The End Of Asia』をカヴァーしています。

01. 04SS'T: Happy End
02. Replicant J. B.: Nice Age
03. T2: Insomania
04. Opus: Day Tripper
05. 04DD: Music Plans
06. Blue In The Forest: Cue
07. B-2 Dep't: The End Of Asia
08. E-Scope: Taiso
09. Liberator: Rap Phenomena
10. Interferon: Epilogue
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