明るい単焦点レンズでこそ得られる高画質
デジタル一眼カメラと同等のボケ味を楽しめる(画像クリックで実写画像表示)
大型の撮像素子と明るい単焦点レンズによって、デジタル一眼カメラに勝るとも劣らない高画質を実現している。エントリークラス+キットレンズよりは確実に高画質だ。この1点だけでも、10万円を超える高価な価格の見返りがあると言ってもよい。
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撮影のしやすさだけであれば満点
本体上部の露出補正ダイヤル。動きが思ったよりも軽く、バッグの中で動いてしまうことも……
絞りやシャッタースピードに専用のリング・ダイヤルを搭載しているため、撮影に際しての操作性だけであれば、ほぼ満点といえる。しかし、メニューに入った際の操作性は特に際だったものはなく、特に電源OFFやスリープに入ると連写等の一部設定を初期値に戻してしまうのが、少々困りもの。
「ズームがあれば」というのは禁句
ファインダーは電子ビューファインダー(EVF)でも、光学ビューファインダー(OVF)でも見やすい
レンズが単焦点で交換不可、つまりズーム機能が使えないというのは、ユーザーの立場として考えると、難しい取捨選択が迫られる部分だろう。それでも「気軽に高画質なデジタルカメラを持ち歩きたい」という要求を充分に満たせるのは間違いない。ハイブリッドビューファインダーを搭載しているところは、機能として特筆しておきたいところ。撮影の楽しさを増してくれるといっても言い過ぎではない。
小さなデジ一眼か、大きなコンパクトか
厚さは53.9mm。バッグにいれてもかさばりはしない、といったところ
携帯性の評価はやや難しいところ。評価の軸をどこに置くのかが問題となる。撮像素子がデジタル一眼カメラ相当と考えれば充分に小型だが、コンパクトデジタルカメラとして考えると大型となってしまう。画質とのトレードオフを考えるのであれば、充分に小型ではある、といった玉虫色の評価だ。
光学ファインダーを使えばさらに倍!
どうしても気になる場合は、「充電式バッテリー(リチウムイオンタイプ)NP-95」(実勢価格で6000円程度)を購入しておくとよいだろう
CIPA準拠の液晶ディスプレイを用いた撮影可能枚数は300枚だが、光学ファインダーを用いたOVF撮影枚数アップモードであればおおよそ倍の撮影が可能となる。どうしても撮影枚数を稼ぎたいときには光学ファインダーを用いる、という選択ができるのはいいところだろう。
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