上位機種は価格据え置きでPro Tools 9をバンドル
その背景には、第3世代のMboxファミリーのラインナップの切り替えが、こっそり発表されたことがあるのです。そう、従来であれば価格も何も変更なくバンドルソフトを最新バージョンに切り替えたり、無償バージョンアップという方法をとったのでしょうが、Pro Tools LE 8とPro Tools 9では商品としての位置づけが大きく変わったので、単なる差し替えというわけにはいかなかったのです。結果として別製品としてPro Tools 9をバンドルした
Pro Tools + Mbox Pro (実売価格:94,000円前後)
Pro Tools + Mbox (実売価格:73,000円前後)
Pro Tools + Mbox Mini (実売価格:63,000円前後)
の3つがリリースされました。当初Pro Tools LE 8版がリリースされたときの価格が、それぞれ94,500円前後、71,400円前後、42,000円前後となっていたので、上位2機種は値段据え置き、miniだけが2万円強の値上げということになったわけですね。
最近の値下げ直前にこの価格でPro Tools LE 8版を購入してしまったひとは、ちょっとお気の毒、という感じがしますが、Pro Tools 9にアップグレードしなくても、Pro Tools LE 8で十分という人にとっては、まだ前製品が流通していますから、今が買い時といえそうですね。
ハード単体売りはAvidの自信の表れか?
さらに、この新パッケージの発表と同時に、Pro Tools LE 8もPro Tools 9もバンドルしないハードウェア単体製品もリリースされました。具体的な製品としてはMbox Pro (実売価格:72,000円前後)
Mbox (実売価格:45,000円前後)
Mbox Mini (実売価格:27,000円前後)
という内容です。
すでにPro Tools LE 8を持っている人ならば、クロスグレードでPro Tools 9に切り替えることが可能ですが、Pro Tools 9のバンドル版との価格差を見ると、なかなか微妙な感じですね。
なんで、ハードウェア単体での販売をするのかと不思議に思う方もいらっしゃると思います。先日AV WatchのDigital Audio LaboratoryでAvidの副社長にインタビューをしたのですが、そのときの話から考えても、Avidがハードウェア単体にも非常に自信を持っていることの表れなんでしょう。つまり「Mboxを高性能なオーディオインターフェイスとして、CubaseやSONAR、Logicなどで使ってくださいよ」、と。実際、このときのオーディオ性能テストではかなりの好成績でしたら、ハッタリではなく、本気と捉えてよさそうですね。
価格がいろいろあるので、どの製品をどのタイミングで買って、どのDAWを使うべきか。購入を検討している人にとっては、いまがまさに考え時ですね。