ブルターニュ生まれのショコラティエ、
メゾン・ジョルジュ・ラルニコル
サンジェルマンデプレの中心地であるオデオン駅正面という最高の立地に、ブルターニュはカンペール生まれのMOF(フランス最優秀職人の称号)ショコラティエ、メゾン・ジョルジュ・ラルニコルが2010年の12月にオープンしました。ここ最近サンジェルマンデプレ地区はショコラティエのオープンが相次いでいます。イタリア生ハム専門店ダ・ローザやドイツ生まれのサロンドテのココクックがあるセーヌ通りにはデパートの食料品売場でおなじみのweissが、オデオン駅にほど近いパッサージュ、クール・デュ・コメルス・サンタンドレにはモダンなデザインが洗練されたイメージのUn dimanche à Parisがそれぞれオープン。もともとピエールエルメやラデュレ、ジェラール・ミュロ、パトリック・ロジェ、ピエール・マルコリーニ……有名スイーツ店が数多く集まる地区であり、スイーツ好きならこの地区でまる一日過ごせてしまいそう。
お店は人通りの多いサンジェルマン大通りに面しており、入り口のドアは常に開いた状態で、道行く人皆を歓迎しているかのような開放感。ショーウインドウには、カラフルなマカロンや繊細なデコレーションのショコラなどが並び、それらに吸い寄せられるように人々がお店に入って行きます。
ブルターニュ菓子専門のお店というのは実はパリでは珍しく、お店の壁沿いに全部で50種類ほどある色とりどりのチョコレート、瓶入りのペースト状塩バター入りキャラメル、レーズンやナッツ、海藻が入ったバターを使わないクッキーのトーシェット……などなど。パリ市内のパティスリーやショコラティエではお目にかかることができないラインナップが魅力です。特にペーストのキャラメルは、固形キャラメルと違って、意外とパリで見つけるのが難しいので、キャラメル好きには嬉しい!
クイニアマン(直径約15cm)とクイネット(直径約5cm)は、たっぷりのバターでカリカリに焼き上げられたパイ生地の上に、甘いキャラメルがかかったお菓子。フレーバーつきのクイネットは珍しく、このお店ならではのオリジナル。ナチュラル、ショコラ、キャラメル、アプリコット、フランボワーズ、ココナツ、ラムレーズン、ピスタチオの8種類の味が勢揃いしています。
チョコレートは全て100gあたり4.5ユーロ均一で、セルフサービスなのも嬉しいポイント。なぜならたいていフランスのお店は、店員に伝えて用意してもらわなければならないという面倒くさいシステムがいまだに根付いているからです。
好きなチョコレートを好きなだけ袋にポンポンと入れて行く作業は、幼い頃駄菓子屋さんでお菓子を選んだ感覚を思い出させてくれます(お値段は全く違うけど!)。マカロン以外は、全てこのように自分で手に取って、最後にお会計をする仕組みとなっています。
チョコレートは壁沿いに全部で50種類ほどありどれにしようか迷ってしまいそうですが、個人的に目がないホワイトチョコ×赤いフルーツや、ミルクチョコにアーモンドやアプリコットを載せた定番もの、トリュフなどがおすすめ。
MOF(フランス最優秀職人の称号)のショコラティエながらも、敷居が低く気軽に入れて、店員も感じが良い。オリジナリティがあってもちろん味も保証付きの、今一番おすすめしたいパリの新しいスイーツ店です。
<DATA>
■Maison George Larnicol
住所:132, bd St Germain 75006 Paris
TEL:01 43 26 39 38
アクセス:Odéon(メトロ4、10)より徒歩0分
営業時間:9:00~22:30(日~木)、9:00~23:30(金)、9:00~24:00(土)
無休