鳩のフンを自分で掃除!
ハトを住まいの周りでよく見かけるようになる時季、特に春は要注意
雑食性のハトは、都市部では特にエサに事欠かないため、年間8回近くも繁殖を行えるといいますが、なかでも最も盛んなのが春先です。その偵察中に落とした糞が長く片付けられなかったり、人の気配がなかったり、さらには季節外のタイヤや物置や枯れた鉢植といったモノが多かったりすると、そのベランダは「格好のねぐら」と認識され、程なく糞や抜け羽や巣材(ゴミ?)に覆われる憂き目に遭いかねないのです。
鳩のフンは即掃除!
空き家の多い団地やマンションでは、そんなふうに落とされ続けた糞の「層」がベランダ床の上数cmにも達していることすらあります。さすがに人の住んでいる家ではそこまでの状態になることはまれでも、近年多い「昼間はほとんど在宅していない」「花粉が飛んでいるからベランダには出ない、洗濯物を干さない」といったお宅などでは、少し注意が必要であることは否めません。落とされても「数個」のうちに一掃してしまうのが「ハト糞」掃除の王道。ハト糞が媒介する病気には、クリプトコックス症、オウム病、ニューカッスル病、ヒストプラズマ症、トキソプラズマ症、喘息をはじめとするアレルギー疾患など深刻なものが多く、ベランダに残しておいてもまったくいいことはありません。
それでなくても、鳥に関わる病気にはいささか懸念の多い昨今です。いかに「安全」に綺麗にするかという観点から、ベランダなどに落とされたハト糞の掃除法をお知らせします。
鳩のフンの掃除で用意するもの
- 使い捨て紙マスク
- 使い捨てプラスティック手袋
- キッチンペーパーやウエス(使い捨てのボロ布)、古新聞紙
- バケツやペットボトルに汲んだ水(できればぬるま湯)
- ゴミ袋
- 消毒用エタノールスプレー
- 次亜塩素酸ナトリウムスプレー(ハイター、カビキラー、ピューラックスなど)
鳩のフンの掃除で注意すること
- 手袋とマスクは面倒臭がらず、必ず着用する
- ハト糞は乾燥しやすく、固着しやすいので、必ず湿らせて柔らかくしてから落とす
- ハト糞は、コンクリートや金属を腐食するため、見つけたら放置せずスグに掃除する
- 乾燥・固着したハト糞をホウキで掃こうとしても無理。また乾燥した糞を撒き散らすことは健康上危険。「掃き厳禁」「要拭き掃除」と認識して
- 乾燥した糞の吸入や室内への侵入を避ける意味で、風の強い日に掃除をするのは避ける
- 体力が落ちているときや、小さい子どもを伴っての掃除も避ける
- 集合住宅での高圧洗浄機でのハト糞掃除は避ける
- ハト糞を掃除機で吸い取るのも避ける
掃除の手順
- ベランダ床の、乾いて固着している糞は少量ずつぬるま湯をかけて柔らかくゆるめる。水分は多く使い過ぎないように注意。汚れの周囲を古新聞などで囲むのもよい
- また糞をされている箇所が広範囲にわたる場合には、濡らした古新聞を広げて乗せ、ぬるま湯を適宜かけてよくふやかす
- 糞がゆるんだら、手袋をはめた手でキッチンペーパーやウエスを持って擦り落とし、汚れたものはすぐにゴミ袋に入れる
- 拭いた周囲に次亜塩素酸ナトリウムを少量吹きかけ、軽く水で濡らしたペーパーやウエスで拭き、もう一度すすぎ拭きする
- 糞を落とされて間もないものは、消毒用エタノールを噴霧しながらペーパーやウエスで掻き取る
- 金属の手すりなどに落ちた糞には、キッチンペーパーを乗せた上からたっぷりと消毒用エタノールを噴霧し、湿らせて糞をふやかしながら数度にわたり擦り落とす
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