社会保険の報酬月額変更届について(随時)
原則として社会保険の標準報酬月額は、前述の毎年1回行われる報酬月額算定基礎届で決定されます。しかし、昇給・降給などで報酬が著しく変動する場合には、この年1回の決定方法では実態に合わなくなることがあります。この場合は、著しく変動があった月以降の3ヶ月の報酬を基に4ヶ月目から、標準報酬月額を改定することになっています。この改定のために、「報酬月額変更届」を提出することになっています。社会保険の保険料の算定方式は、このように2方式があるので注意が必要です。1.報酬月額変更届の算定方法
昇給・降給などで、基本給や手当などの固定給が変わったり賃金体系が変わる場合があります。賃金体系の変更は、時給・日給単価の変更などです。この変更月から継続した3ヶ月の報酬の平均額と、現在の標準報酬月額を比較して大幅に変動があったときに届け出ます。大幅な変動とは、標準報酬月額を決める際に使われる標準報酬月額表によって2等級以上の差があるときです。
2.提出期間
大幅な変動があった月から3ヶ月が経過した4ヶ月目に速やかに提出します。
3.提出先
提出先は、企業が加入している健康保険制度によって次の2通りとなります。
- 年金事務所(全国健康保険協会管掌健康保険に加入している場合)
- 年金事務所と健康保険組合(組合管掌健康保険組合に加入している場合)
標準報酬月額が改定され保険料が変わるのは3か月経過後の4ヶ月目です。
改定された月によって次の期間に適用されます。
- 1月から6月に改定された場合 8月まで適用
- 7月から12月に改定された場合 翌年の8月まで適用
社会保険の賞与支払届(支給され次第 例 7月・12月)
毎月の給与と同じように、年3回目までの賞与についても、社会保険料を天引きして納めます。支給した場合には、従業員の賞与額を5日以内に、「賞与支払届」という書式でその額を届け出ます。なお、賞与支給予定月に支給しなかった場合でも、不支給として届け出ることになっています。賞与を年4回以上支給する場合には、前述の報酬月額算定基礎届の対象となりますから注意してください。7月前に支給された賞与合計額を12で割った額を加算して、報酬月額算定基礎届を提出することになります。
提出先は、企業が加入している健康保険制度によって次の2通りとなります。
- 年金事務所(全国健康保険協会管掌健康保険に加入している場合)
- 年金事務所と健康保険組合(組合管掌健康保険組合に加入している場合)