長い歴史のなかで彩られたペルシャ料理
近頃、ペルシャ料理と聞くと、ワタシの心はざわざわと騒ぎだす。なぜだろうか。それはきっと、ペルシャ料理というものがどんな料理なのか、ワタシのなかでいまひとつ見えてこないからだと思っている。ペルシャ料理の歴史は、紀元前にはじまったとされ、いまのペルシャ料理の原型が生まれたのは7世紀頃とも。長い時間をかけて育まれてきた歴史ある料理だということはわかっているけれど、その地に足を踏み入れたことはないし、アラブ諸国などや東京のペルシャ(イラン)料理店で料理をたびたび口にしても、ペルシャ料理の本を熟読しても、どうもしっくりとこないのだ。
色鮮やかに盛られるペルシャ料理
たとえば、鶏肉をクルミとザクロで煮込んだり、羊肉とさくらんぼがはいった米料理があったりと。あとは、とにかくハーブをたくさん使うこと。盛りつけの色合いにも気を配り、スパイス使いは穏やかだけれど、ローズウォーターなどを使って料理に華やかな香りを添えることも多々ある。ざっと挙げるとこんなところだろうか。
もちろんこれはほんの一面であり、踏み入れば踏み入るほど、食いしん坊の喉が鳴るような法則がたくさんあって、ペルシャ料理という奥深い世界に魅了されるのである。
そんなペルシャ料理を出す店は東京、いや日本でも数少ない。常々、もう少し増えたらいいなぁと思っていたら、東京の自由が丘というワタシにとってはアクセスのよい街に、1軒のペルシャ料理店がオープンした。2010年3月22日のことである。
オープン当初はメニューが少なかったのだが、最近少しパワーアップし、他店にはない料理も登場。より楽しめる店となった。
その店は、「サバラン」という。