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賃貸の家賃の値引き交渉をしてみよう!【新規契約の場合】

賃貸の家賃値引き交渉は正当な条件と材料があれは、認められた権利です。これから新居を契約しようと思っている部屋の家賃、値下げすることも可能かもしれません。今回は、賃貸物件の家賃値引き交渉の方法や成功のコツを詳しくご紹介します。

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド

賃貸の家賃交渉方法!

賃貸の家賃交渉方法!


これから借りる部屋の家賃は少しでも安い方が嬉しいですね。それなら、契約する前に家賃交渉をしてみましょう。
   

賃貸の家賃値引き交渉は、人と人との付き合い

賃貸物件の値引き交渉のコツ

家賃交渉は借主と貸主のどちらが優位ということはない。お互いに相手のことも考えて交渉したい


まず、家賃交渉の前に一つ覚えておいて欲しいことがあります。
それは、家賃交渉は人と人との交渉である、ということ。


「この家賃、安くしてくれるように大家さんに頼んでよ!」と不動産会社の担当者にゴリゴリ詰め寄っても、担当者は困ってしまいます。実際に安くするかどうかを決定するのは大家さんであり、不動産会社の担当者が決定できるわけではありません。担当者からうまく大家さんに交渉してもらうためには、まず担当者に無理を押しつけないことです。

相手の情に訴える、というわけではありませんが、人と人との交渉事には相手を不愉快な気分にさせないことも大切なことです。

もうひとつ、借りる予定のない物件の値引き交渉はしないこと。興味本位で「この物件安くなりませんか?」と聞き、不動産会社から大家さんに交渉してもらってせっかく安くなったのに、「やっぱり借りません」というのでは、交渉した不動産会社も大家さんからの信頼をなくしてしまいます。
「あと3000円安くしてくれたら借ります」という借りることを前提にした交渉をしましょう。
 

賃貸で値引き交渉ができる物件、できない物件

どんな物件でも必ず家賃交渉ができるわけではありません。
そもそも賃料とは、周辺の同じような物件の家賃相場から算出して決定しているもの。建物をさまざまな角度から客観的に判断して、もし借りようとしている物件の賃料が周辺相場より高いなら家賃交渉しやすい物件といえます。

賃料を決定する要因には、広さや間取り、築年数の他、設備や駅からの距離などの利便性、周辺環境などがありますが、他よりも競争力のない(=いわゆる人気がない)条件があれば、家賃交渉の材料にできます。
利便性、設備の充実、周辺環境。条件が悪い物件は家賃交渉しやすい

利便性、設備の充実、周辺環境。条件が悪い物件は家賃交渉しやすい


例えば・・・
・エアコンが付いていない(他の設備も不十分)
・1階の部屋
・駅から遠い(バス便である)
・和室しかない
・バストイレが一緒
・木造のアパート
・日が当らない
・築年数が古い

こういった、他の物件と比較して付加価値が低い物件なら、交渉材料となります。
逆に、値引きができないのは新築物件。新築はそれだけで人気がありますから、値下げ交渉することはほぼ難しいでしょう。

また、空室期間が長期化している物件は狙い目。大家さんも家賃を高いまま、何ヵ月も空室にしておくよりも家賃を多少下げてでも早めに入居者を探した方が長い目で見れば利益になります。空室になっていた物件なら大家さんも値下げ交渉に応じてもらいやすいですし、不動産会社の担当者も大家さんに交渉しやすいのです。
 

家賃の値引きをお願いするときは、セット価格で交渉してみる

家電などを購入するときに値段交渉をする場合、「これとこれ、両方買うからまけてくれない?」というセット技を使うことがありませんか?
賃貸でもこの技は使えます。とはいっても、2部屋借りるわけではありません。

セットにするのは駐車場。建物と同じ大家さんが所有する駐車場(敷地内にあってもなくても)を借りる場合には、部屋と駐車場を借りるから5000円安くして、などと交渉してみるのもいいかもしれません。

では、管理費や共益費は値下げ交渉ができるのでしょうか。

管理費や共益費は、マンションやアパートなどの共用部分を維持管理してもらうために入居者が支払うもの。管理人が常駐している、定期的に掃除や雑草抜きをしてくれるなどの維持管理を大家さんが行っている場合には、管理費は大家さんに支払われるため値下げ交渉も可能ですが、管理会社に管理を委託している物件の場合には、管理費は管理会社に支払われるため、大家さんに値下げ交渉をしても受け入れてもらえないことも。管理体制がどうなっているのか(管理費の値下げ交渉が可能か)は、不動産会社で直接尋ねてみるといいでしょう。
 

賃貸の値引き交渉は、家賃の減額だけにとらわれないのも手

また、家賃を安くしてもらうことばかりにとらわれず、総額で考えてみることも大切です。

契約時に交渉しやすいのは礼金や仲介手数料、またフリーレント(最初の1ヵ月分の家賃をタダにしてもらう)にしてもらうこと。家賃10万円の部屋に2年住む場合なら、礼金1カ月分安くしてもらうことは、毎月約4200円家賃を下げてもらうことと同じです。長期間住む場合なら、家賃を値下げしてもらうことはお得ですが、短期の場合なら他で安くしてもらうほうがよりお得なケースもあります。

ただし、敷金を安くしてもらう場合は要注意。敷金は礼金や仲介手数料とは性質が異なるお金です。敷金は入居中に何かあった場合に備えて最初に預けておく、いわゆる保険のようなお金で、退去するときには返却されるもの。ですから、敷金2ヵ月を1ヵ月にしてもらっても、退去するときに返却される金額が変わるだけで、入居者が得するわけではありません。

さて、今回紹介したのは新規に物件を契約する場合の家賃値下げ交渉術でしたが、すでに住んでいる場合にも家賃交渉は可能です。その方法を次回ご紹介しましょう。

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