収納の本は、出せば必ず売れるというのが、出版界の常識なのだそうです。それはつまり「片付けられない人がそれだけいる」ということの証明。同時に、多くの人が「片付けなくてはいけない」と強く感じていることの現れでもあるとガイドは考えています。はてさて、本当にそうなのでしょうか。本当に片付けなくちゃいけないの? 今回は「片付ける」という家事の本質に迫ってみたいと思います。

家の中にあるものを数えたことがありますか

物がいっぱい!

現代の家は物がいっぱい! インスタント食品だけでも70個近く所有している家も

ガイドの手元にはいま、某住宅会社が行った持ち物調査の結果があります。ほぼ700項目に近い持ち物が、何個家にあるかを細かく調査した数値です。

たとえばキッチンならピーラー、スライサー、ボウル、ざる、菜箸、おたま、フライ返し、おろし金、スケッパー、計量スプーン、麺棒、缶切……といった具合。さらにこれらのものを複数所有しているというのが、現代の家の特徴。たとえばある4人家族のお宅では
  • ボウル……18
  • タッパー容器……30
  • スーパーのレジ袋……40
  • 各種お皿……176
  • インスタント食品やレトルト類……70
といった具合。同様に、衣類でもシャツ類は家族分で195枚。アンダーウエアとパジャマだけでも154枚という数値が出ています。押し入れやたんすの中にしまいこまれていると実感しにくいものですが、実際にはこれだけの物に囲まれて生活しているのが、私たちの日常なのです。

脳にはキャパシティがあります

「片付ける」というのは、実は非常に高度な脳の作業です。
  1. 物の量と形を把握する
  2. 空間の容量を把握する
  3. 物の使用用途、使用頻度を判断する
  4. 上記の条件にしたがって、空間に物を配置していく

遊んだ積み木を、元の箱の中に収めるといったような作業であれば、ほとんどの人はこの作業を苦もなくこなします。ところが、日常の中で私たちが直面する「片付け」は、用途も頻度も違う大量のものを、上記のような脳の使い方をしながら、限られた空間の中に配置する作業です。

人の脳が苦無く一度に覚えられる事柄は、実際は3つまでとされています。それ以上になると、脳のキャパシティがオーバーフローします。人の脳というのは、一度に大量の情報の処理をすることができない構造になっているのです。片付けでも同じことがいえます。大量の物を広い場所で行うと、脳のキャパシティがオーバーフローします。つまり、「広い場所にあるたくさんのものを片付ける」のは、脳みその構造上、もともとできなくて当たり前! ってことなのです。

できなくて当たり前のことを、「やらなくちゃ」といつも思い続ける「片付け症候群」に、あなたはかかってしまっていませんか? 次は、そんな症候群に陥らないための具体的な方法を考えて行きます >>