広さ、燃費、使い勝手、走り……どれも優れている
センタータンクレイアウトという画期的なアイデアで、コンパクトカーとは思えないほど広い室内空間&ラゲージを具現化した初代フィット。2007年10月に、そのコンセプトにさらに磨きをかけた2代目が登場しました。初代でも23km/Lという、ライバルを上回る低燃費は、2代目で24km/Lに上がっています。
個人的にぜひ欲しいのが前後935mm×左右720mmの大開口のスカイルーフ。開放感はバツグンで、オープンカー気分が楽しめます。電動サンシェードも用意されているので夏の暑い日差しも遮ることができます
この広いラゲージは、2つのアイテムでさらに使いやすくなっています。1つは後席シートが1アクションでダイブダウン&リバースする「ウルトラシート」。背もたれ部分のレバーを引くだけで、背もたれが畳まれるだけでなく、座面も床方向へダイブすることで、ラゲージ面とツラのあった真っ平らな空間が生まれます。もちろん、戻すときも背もたれを起こすだけ。誰でも簡単に、自転車を積み込めるほどの空間を作り出せるのです。
フレキシブルラゲージボードは、普段はラゲージの床板として使用し、荷物が多い場合は写真のように空間を上下に仕切って使えます。スペアタイヤを廃してラゲージ空間をかせいだので、代わりに応急パンク修理キットが用意されています
しかし、私としてはそういった室内空間の広さや低燃費、使い勝手よりも(まあ、これだけのポイントすべてが優れているコンパクトカーなんて他に見あたりませんが)フィットの魅力だと思えるのは、明らかに1クラス上の、走りの安定感です。先代で感じられた「ボディの華奢」感は完全になくなり、ドイツ車のようなしっかり感のある走りは、ステアリングを握って前だけ見ていると、これがコンパクトカーだなんて思えません。
最近、中古車相場ではコンパクトカークラスが下げ止まりしています。経済的にお得なコンパクトカーで、しかもこの不景気ゆえお財布に安い50万円以下を求める人が多いからでしょう。中でも旧型フィットは人気のモデルで、原稿執筆時点では1.3L車でも99.8万円(1.3A/3.1万km/HDDナビ付き)なんていう、現行モデルより高いプライスの中古車が流通しているほどです。こうなってくると、ますます現行フィットのおいしさが際立ちます。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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