ゲーム雑誌のセオリーをガタガタ崩してみる
アニメや、映画や、音楽や、色んな雑誌がある中で存在感を出す雑誌作りというのが必要になってくるのでしょうか。(イラスト 橋本モチチ)
まず、単純にメーカーからもらった情報をアレンジするだけでなく、インタビューのような読み物を増やしたり、独自の企画を立ててやったりというところにかなり力を入れています。今までのゲーム雑誌も当然そういうことはしていたんですが、より色濃くしていくと。そういった長文が読みやすくなるように、文字も横組から縦組に変えました。
ガイド:情報誌という立場から一歩踏み込んだ内容を目指すということですね。読んでみると分かるんですが、縦組になるとグッと大人の雰囲気がでて、インタビューなんかの雰囲気はかなりいい感じです。そして、インタビューそのものがたっぷりですね。
千木良:それから、本屋さんの棚でしっかり存在感が出せるように、本自体のサイズを一回り大きくしています。いわゆ週刊誌なんかとパッと見た目にも差別化したいんです。それから、コンシューマーゲームの情報が中心というのは変わらないんですが、ゲーム以外の情報も入れています。
ガイド:ゲームエンタメカレンダーというのがあってですね、これはゲームの発売日にマンガや映画の情報も入っていて、中々使い勝手がよさそうです。そして、最後の方のページは、これはまたかなりカオスになってますね。(笑)
千木良:最後の方のページは、うちの編集者に1人2ページでやりたいことをやってみろ、という企画なんです。結局は、うちの編集やってる人間も、ゲームが縁で編集やってる人間ばっかりなので、そういう人間が興味を持っていることってなんだろうって。ゲーム中心でありながらも、そういう形でゲームスらしく、雑誌の「雑」の部分を広げていこうと思います。
ガイド:挑戦の姿勢がものすごく伝わってきます。これは読者の反応が楽しみですね。
千木良:いや、本当にそうなんですよ。
ガイド:最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
千木良:まず、僕らはちょっと考えるんですよ。ゲーム雑誌を昔よく買ってた人がいますよね。ファミ通さんなり、電撃なり、ファミマガなり。でも、大人になって卒業してゲーム雑誌を買わなくなってしまった人っていると思うんですよ。なんで卒業しちゃったのかなあって考えると、忙しくて、ゲームに触れる機会がないから情報がいらなくなっちゃったという人もいるでしょうし、雑誌という形態自体に興味がなくてネットでいいって言う人もいるでしょうし。
でも、基本的に新しい電撃ゲームスは、ゲームを今やってなくても面白い。ネットで情報を拾ってても面白い、そしてゲームをやっている人が読んでももちろん面白いって形を目指して、今回新しい形をつくっているので、今まで読んでいただいている読者のみなさんはもちろん、むしろゲーム雑誌なんて買ってまで読みたくない人にこそ、一度手にとって読んで欲しいと思ってます。
ガイド:今日は本当にありがとうございました。
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