ゲーム業界ニュース/ゲームと文化ニュース

ゲーム雑誌ができるまで(3ページ目)

ゲーム雑誌がどうやってできるか、興味ありませんか? 2010年11月26日に新装刊するアスキー・メディアワークスの月刊ゲーム総合誌電撃ゲームズ編集長の千木良 章さんに、ゲーム雑誌がどのように作られているのか、現場のお話を伺ってみました。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

ゲームの記事はゲームをプレイしてから作るのか?

ゲームを遊ぶゲームライターの図

担当する記事によっては、1日中仕事でゲームをやっている、なんてこともやっぱりあるそうですよ。

ガイド:台割ができた後の流れはどういう形になるんでしょうか。

千木良:今度は、編集とライターさんを割り振ります。例えば、シューティングだったら編集はこいつで、ライターさんだったら誰々がいいよね、みたいな。それに、デザイナーさんなんかもここで決まります。後は、編集とライターさんが、写真はこれぐらいで、文章がここに入ってみたいな具体的な打ち合わせをしていきます。一般誌と違う点を言えば、普通ライターさんっていうのはたいてい文章を書く人だと思うんですが、ゲームの場合はページのレイアウトもライターさんがやる場合が多いです。

ガイド:じゃあ、ライターさんが若干編集者よりの仕事もするということなんでしょうか?

千木良:これは各社で違うところもあるので一概には言えないかもしれませんが、うちはそうしています。結局あるシステムを2ページで読者に伝えようってライターさんが考えた場合に、最低写真が何点必要とか、自ずと決まってきちゃうんですよ。それを無視して編集やデザイナーさんがレイアウトしてしまうと伝えるべき事柄が表現できなくなってしまうので、ライターさんが自分で構成してしまう方が書きやすいっていうことが多いです。

ガイド:レイアウトを作る段階ではある程度ネタが固まっているということですから、その前にゲームをプレイしている、ということになりますか?

千木良:攻略記事とかだとそうですね。まずゲームをプレイしてネタを出すって感じです。

ガイド:新着ゲーム紹介記事みたいな場合だと、プレイしていないこともありますか?

千木良:いや、ほとんどの場合はそうです。あのー、実際ROMを借りてプレイするっていうとゲーム発売直前のタイミングなので、それより前の情報に関してはメーカーさんから出たリリース資料とか画面資料をもとに構成することになります。だから、その時点では僕ら編集やライターって言ってもユーザーさんとなんらかわりはないんですよ。メーカーさんから情報をいただく中で、例えば今度のモンハンはこういうシステムになるよって聞いて、それを伝えるという。

ガイド:月刊誌のペースで行くと、先ほど伺ったように1週間前には校了ですから、プレイできるゲームとできないゲームに分かれそうですね。具体的にはROMが貰えるタイミングというのはいつ頃なんでしょうか?

千木良:メーカーさんによってまちまちですね。すごくざっくり言うと、ゲーム発売まで1ヶ月をきったぐらいとかが多いでしょうか。ギリギリにならないと貰えない場合もあります。最近はあまりなくなりましたが、場合によっては海外のメーカーとかで発売前はROMは出さないっていうこともあります。

ガイド:ゲームをプレイして書かなくてはいけない記事といえば、多くの人が気になるのはレビュー記事ですよね。
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