反社会性パーソナリティ障害

自己の利益のために、平気で嘘をついてしまう場合、反社会性パーソナリティ障害の可能性があります

私たちは日常暮らしていく上で、 さまざまなルールに従っています。法律によって定まっているルールもあれば、道徳的に言わずもがなの暗黙のルールもあります。

ただ、規則があれば、守らない人は少なからずいるもの。子供のころでも、登下校の際の決まりになっている帽子を決して被らない子がいたり、何度先生に叱られても、教室の窓から物を投げる癖が抜けなかったり……という子供は少なくありません。

大人になっても変わらず、規則を守るのが苦手な人もいると思いますが、これが社会的常識に照らし合わせても極端になり、自己の利益のために平気で嘘をついたりするような場合は、反社会性パーソナリティ障害の可能性があります。反社会性パーソナリティ障害について、以下でわかりやすく解説しましょう。

反社会性パーソナリティ障害の特徴・原因

反社会性パーソナリティ障害は人口の2%前後に見られ、男性の方が女性の約3倍多い病気。反社会性パーソナリティ障害の特徴は、社会的規則に従いにくいという「反社会性」にあります。

反社会性人格障害の原因はよくわかっていません。アルコール依存症など、薬物依存症を合併しやすいことが知られています。

なお、凶悪犯罪者に反社会性パーソナリティ障害が多く見られることも分かっていますが、その逆は真でないことはここで強調しておきます。「反社会性パーソナリティ障害の人は犯罪を犯す」というわけではありません。

反社会性パーソナリティ障害の症状

反社会性パーソナリティ障害では以下のような症状が見られます。
  • 自己の利益のために平気で嘘をつきやすい
  • 社会的規則や法律をまもりにくい
  • 結果を考慮せず、衝動的に行動しやすい
  • 上記のような自分の行為に罪の意識をもちにくい
  • 子供の頃から問題行動が顕著である

反社会性パーソナリティ障害の治療法

反社会性パーソナリティ障害の場合、自ら治療の必要を認めて、精神科を受診することは、残念ながら少ないです。もしも、アルコール依存の治療で入院した場合など、治療を受ける機会があれば、自分を変えるための心理療法を始め、必要に応じて、気分の落ち込みなどに対処する薬物療法が行われます。

反社会性パーソナリティ障害が、どのような経過をたどるかは、個人差が大きいものの、一般に症状がピークを迎えるのは10代後半と言われています。以後、年齢を重ねるにつれて症状が緩和することが多いようです。

反社会性パーソナリティ障害の場合、傲慢で怒りやすい印象の人を想像しがちですが、表面的に魅力ある人の場合もあります。本人のそれまでの行いを知らないと、感じの良い人だと勘違いしていまうこともあるでしょう。ただ、自分のためなら他人のことを顧みず、平気で嘘をついたり、後で深刻なトラブルを生じさせやすいのが、この病気の特徴です。

反社会性パーソナリティー障害は、いったん症状が顕著になると、そのまま症状が固定しやすい病気。症状が深刻化していく前の子供時代に、もしも問題行動が目に付くようなら、専門家に診てもらうのが望ましいと思います。
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