意外に大豆を食べていない日本人
ビタミンDが豊富なきのこと大豆の炊き込みごはん。
けれども現代人は、「大豆は健康に良いと知りながら」意外に食べている量は少ないのです。厚生労働省の「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動)によれば、豆類の摂取目標は1日100g以上。これに対して、国民健康・栄養調査の結果では、豆類の摂取量は1日56.2gとなっています。若い世代ほど、摂取量が少ない傾向にあります。
大豆には多様な加工品があるので、日々の食事にもっと大豆製品を取り入れることが必要ですが、大豆・大豆製品は1日にどのくらい食べればよいのでしょうか?
大豆と豆乳の親子汁
また石渡教授に、「低栄養」の根本にある問題は何かという質問をしたところ、「単純に栄養不足という以前に、現代人の『健康観』の歪みが大きな問題です」と答えてくださいました。
「身体に良いといわれる食品ばかりを食べたり、エネルギー源となる食品を食べなかったり、低栄養というよりも栄養バランスの悪さが問題です。これは、各自の健康に対するイメージが歪んでいる上に、 何をどれだけ食べれば良いのか理解していないことが原因と思われます。栄養に関する情報源は種々ありますが、政府の食育ページをみれば、性別・年齢・生活活動の強さ別に、何をどのくらい食べれば良いのか知ることができます。 これをベースに2~3日間で食事内容を調整すれば、栄養バランスはかなり改善され、栄養過多も栄養不足も解消できます。」とアドバイスしてくださいました。
食は人間にとって楽しみでもあるので、外食やスイーツなどトレンドもあってよいと思いますが、健康を支える食事というものは、本来ファッションのように流行廃りのあるものではないはずです。情報に振り回されすぎずに、地道にバランスのとれた食事を積み重ねることが大切なのではないでしょうか。
大豆で栄養プロジェクト(SNIJ広報事務局)
参考/
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A(食品安全委員会)