うまい言葉の誘惑
その業者は、普通の消費者金融にまぎれて営業しているかも…。聞きなれない業者には注意して
改正貸金業法の完全施行により、年収の1/3までしかお金を借りることができなくなった現在、「借りたいのに借りられない」人たちをねらって、さまざまな誘惑が飛びかっています。前回紹介した「ショッピング枠を現金化」もそのひとつですが、ほかにも上記のようなうたい文句で客の獲得に精を出している業者がいます。その言葉を信じてお金を借りると、どうなってしまうでしょうか。
改正貸金業法の目的を思い出してみよう
改正貸金業法の目的は、多重債務問題を防ぐこと。今は総量規制という借りることのできる金額の上限を年収1/3と定めたことが影響し、借りたいのに借りられなくなった、ということが問題視されています。ですが、貸金業者を利用している家計のデータを見ると、年収の1/3以上借りている家計は返済困難になりやすいということがわかったので、数年たち、現在の借り入れ金額の問題が落ち着くと、多重債務者はぐっと減るだろうと考えられます。もちろん、総量規制内では補えないこともあると想定されるので、例外、除外といった扱いも盛り込まれています。
お金を借りる側の規制はよく知られるところとなってきましたが、お金を貸す側にもさまざまな決まりが作られています。まず、貸金業者として登録する条件が厳しくなりました。登録していても規制違反があれば、登録抹消、業務停止、業務改善命令などが出されます。そのほか、総量規制の金額以上の過剰貸付を禁止しています(例外、除外は除く)。また、金利の上限を20%に引き下げることとし、それ以上での貸し出しはしないことにもなっています。
さあ、先にあげた魅力的な広告を出している業者は本当に貸金業者でしたでしょうか?