第2ステップ:相手に関心を示す会話
「ステップ2」では相手にスポットを当てる
(1) 「印象」をさりげなくほめる
目に見えて分かる成績や業績ではなく、自分では分からないその人なりの「印象」を他人からほめられると、とってもうれしくなるものです。「ステキ」「似合ってる」こんな言葉は、他人だからこそ伝えることができるものです。相手を見て感じた印象は、その場ですぐに声に出して伝えましょう。たとえば、次のような点が「ほめポイント」です。
(例)
■天気、季節を意識したファッションに着目
「おしゃれなブーツ! 秋、先取りですね」
「雨の日の明るい傘って、なんかいいですね」
■髪型、色の印象を伝える
「そのふんわりとしたカット、やさしい雰囲気にマッチしてますね」
「スキッとしたブルーって、“できる男”って感じで似合ってますよ」
ただし、このときには物そのものをほめないこと。「そのグッチのバッグ、ステキ!」という言葉は、高級ブランド、高級品という「モノ」をほめたのであって、人をほめたわけではありません。あくまでも、それを身につけているその人の「印象」をほめること。「今日の○○さん、ワンランク上って感じがします!」――たとえば、こんなほめ方はどうでしょう。高級品を身につけた人の高貴な印象が、伝わってこないでしょうか?
(2)「お楽しみ」を話題にする
お楽しみの話題や趣味の話題を振られて、嫌な気持ちになる人は、まずいないはず。でも、「趣味は何ですか?」「休日は何をなさってるんですか?」――こんな質問を改めて振られると、相手は急にプライベートに踏み込まれたような気持ちになり、少し警戒してしまいます。そこで、当たり障りのないレジャーやグルメの話題をさりげなく振って、相手の反応を待ってみるといいでしょう。
(例)
■季節ならではのレジャーの話題
「そろそろ、紅葉が見ごろになりそうですね。どこか出かけられますか?」
「ポカポカしてくると、お出かけしたくなっちゃいますよね。週末のご予定は?」
■お祭り、地域の行事などの話題
「今日は『恵比寿講』なんですって。駅前の神社で出店が出ていましたよ」
「運動会シーズンですよね。お子さんの運動会はもう終わりました?」
■季節のグルメの話題
「そろそろ柿が美味しい季節になってきましたね」
「もう秋の初物、何か食べられました?」
このように、緊張する場面でも、自分なりの「マイ・アイスブレイク」を様式化して、決まったステップで会話を進めていけば、自然と打ち解けた会話ができるようになってきます。