新しい使い心地が味わえる
この「WOPEX」は、軸と芯の両方を高密度に凝縮したつくりになっている。実は、これにより本体の重みが増すことにつながっている。高密度に凝縮されたということがよくわかる |
重さだけでなく、書き心地もまた違うものになっている。
木の削り部分がいつもと違う |
紙の上で芯先を走らせてみると、シャラシャラという音を立てる。今回の「WOPEX」にはHB 、2H、2Bの3タイプがあるが、いずれもやや硬めな書き心地。筆跡は、HB、2Bへといくに従い、濃くはなっているが、一般的なものに比べると、ちょっと薄めな印象だ。
書き心地はややかため |
硬度の違いで、筆跡の濃さもご覧のとおりの違いがある。ただし、書き味の差はあまりなかった |
消し心地はこれまでと変わらない |
そして、最大の特徴は芯の減りがとても遅いということ。キリリと尖った芯で書いていくと、普通の芯先は次第に丸みを帯びてくるものだが、この「WOPEX」はその減り具合が圧倒的に遅い。やわらかめであるはずの2Bでも遅い印象だった。
削りたてのものを使って、これだけ書いても・・・ |
確かに芯の減りは確かに少ない印象 |
つまり、尖った芯先をいつもよりも長く楽しめる。と同時に筆記距離も長くしてくれるということにも繋がる。カタログによれば、ステッドラーの一般用鉛筆と比較した場合、その筆記距離は約2倍にも伸びるという。
これはちょっと嬉しいことだ。
しかし、遅いとはいえ、いずれは芯は丸くなり削らなくてはならない。これは鉛筆の宿命だ。そして、この削り心地もかなり新鮮。
手に持って削る小型の鉛筆削りだと、それがより実感できる。
鉛筆削りの穴に「WOPEX」を差し込んで、グリグリと回転させると削りカスが上から出てくる。これがまた、まるでプラスチックを薄くスライスしたかのようなものが次々と作り出されていく。
木を削っているというよりも、やはりプラスチックさを私は感じた |
注目は、木の削りカスと芯の削りカスがつながった状態であるところ。
削りカスの木と芯がつながっている。これはちょっと面白い! |
握り味、書き味、そして削り味といろいろと新鮮な気分が味わえる鉛筆である。
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