食と健康/風邪・冷えの対策の食事・レシピ

血行をよくするための食生活のポイント(3ページ目)

なんと健康な人でも約5割の人は、血液がドロドロなんです! 血液はカラダに栄養や酸素を運び、健康の要。血液をサラサラにして血行を良くするための食べ物のポイントや食品をご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

◆血液サラサラ食品を食べましょう。 前ページで紹介したポイントと反対のことをしている人は要注意ですね。次に血行に関わる成分についてチェックしてみましょう。

■生玉ねぎ
タマネギの黄色い成分がケルセンは、コレステロールが酸化されて血管に沈着しないように働いたり、細胞の老化を防いだりして、動脈硬化の予防に役立ちます。また、独特の辛味成分を硫化プロピルは、生で食べると血液中のブドウ糖の代謝を促し、ベタベタ血液の改善に役立つ言われています。
■納豆
納豆には「ナットウキナーゼ」という酵素があり、人工血栓における血栓溶解作用が確認されています。
御注意*納豆
心臓病や血管系の病気を持っている方でワーファリンという薬を服用している場合は、納豆がワーファリンの効き目をなくしてしまいますので、医師に相談なく食べないように気をつけてください。


■黒酢
中国の人々は昔から「血管がしなやかになる」と言い伝えられ、黒酢をよく料理に使うそうです。赤血球には形を容易に変えられる能力(赤血球変形能)があり、もし赤血球変形能が悪くなると、血流が悪くなりドロドロ状態になってしまいます。「黒酢」に含まれるメラノイジン(色素)には、「赤血球変形能改善作用」があり、臨床試験で血行をよくする効果が確認されています。その他にも、血清コレステロール低下作用、中性脂肪の改善、血糖値降下作用なども役立ちます。また血管を軟らかくするのがヒスチジンが一般的な米酢に比べ、約15倍も含まれています。
ご注意*ヒスチジン
ヒスチジンは、体内でヒスタミンに変換されるヒスタミン前駆物質。ヒスタミンは体内に吸収された後で他の成分に変化しますが、抗結核薬と、ヒスチジンを多く含む食品を同時に摂取すると、ヒスタミンの変化を邪魔して体内にたまってしまいヒスタミン中毒症状があらわれることがありますから気をつけてください。またヒスタミンに過敏なアレルギー体質(アトピー・喘息など)の方も、アレルギー様の症状を起こすことがありますので控えてください。


◆血が固まりにくく、血管を丈夫にする成分
納豆のように血栓を溶かす効果とは異なりますが、血を固まりにくくする働きや血管を丈夫にする働きのある成分も、血行をよくするのに役立ちます。
■魚介類
イワシ・アジ・サバ・サケ・マグロなどに多く含まれるEPA(イコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、動脈硬化を招く血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしてくれる、不飽和脂肪酸。血栓の基になる血小板を凝集させ過ぎないようにする働きや、血圧を下げる効果もあります。

また貝類に多く含まれているタウリンはアミノ酸の一種。コレステロールを低下させる作用があり、特にサザエ、トコブシ、ホタテなどの貝類、タコ、イカなどに多く含まれます。
■野菜類
野菜類の多くに含まれている食物繊維はコレステロールを掃除する働きがあり、またビタミンCやビタミンE、ポリフェノールには強い抗酸化力があります。ポリフェノールは血管中のコレステロールの酸化を防いで、血管にコレステロールが沈着するのを抑え、血管の老化も遅らせます。

その他にも、にんにく、梅干し、本格焼酎、黒砂糖、お茶、オメガ3脂肪酸の豊富なフラックスシードオイル、バナナ、ダッタンそばなども、役立つ成分が含まれています。

このように見てみると、血液の健康づくりに役立つ食材の多くは、日本の伝統食にあるようですね。長寿食として世界から注目されるのもわかる気がします。

ただし、こうした作用のある成分は、実際にどの程度食べたら効果があるのかなどはわからないものもありますし、個人の体質によってもことなります。あくまで「クスリ」ではなく食べ物ですから、期待しすぎるのは禁物です。いろいろな食べ物を美味しく食べる、それが健康への道というのが基本だと思います。


■関連リンク
血行をよくするのに役立つ食べ物
毎日食べよう!健康食品・納豆(シニアライフ)
亜麻でコレステロール対策!(食と健康)
血液サラサラ韃靼蕎麦の謎(そばガイド>
血液サラサラについて
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