企業では設備投資は効率を上げ、業績を上げるために必要不可欠な発想です。一時的に費用が発生しても、そこでかかった経費がどの程度の期間で減価償却され、その投資によってどれだけの利益が見込めるかを見通せることは、管理職が必要とする大切な能力のひとつです。さて、では家庭ではどうでしょう。

家事にも設備投資が必要です

日本の家事は精神性と深く結びついています
日本の家事は精神性と深く結びついています
日本人は家事に「お金をかける」ことをひどく嫌う傾向があります。工夫をしてお金をかけず、手間隙をかけて暮らしの仕事をすることが美徳とされています。「家事の時短はビジネス発想で!」で日本人は家事に精神性を求める傾向があると書きましたが、これは「自分がラクをするために物を買って解決してはいけない」という気持ちを生み出します。

このため、手間を軽減する家電や道具があっても、なかなか購入に踏み切れないという人も多いはずです。しかし、必要なところにきちんと設備投資ができるのは、管理職の大切な能力のひとつです。家事にもこうした発想を取り入れていくことは、これからの時代にとても必要なことなのです。

小さな設備投資からはじめよう

まず、必要な場所にはきちんとした道具を配置しましょう。時短のノウハウの章では家事を合理化していくための道具を随時ご紹介しています。作業のしやすい家の仕組みを作るためにも、こうした道具には使いやすく長く使えるものを選んで、上手に家の中に配置していきましょう。

古タオル、古歯ブラシなどは季節ごとの大掛かりな掃除のときにまとめて消費すると考えて、普段使いの道具はよいデザインのものを用意して、しまいこまずに、すぐ使える場所に出しておくことが作業の効率も上げてくれます。

道具選びの三原則をすべて満たすブラシひとつでそうじのプロセスは変わる
道具選びの三原則をすべて満たすブラシひとつで掃除のプロセスは変わる!
たとえば写真にあるようなブラシひとつで、掃除のプロセスは大きく変わります。このブラシは蓋を開けると内部に液体石鹸を入れることできます。つまり、洗剤をつけて汚れをこするという作業が片手だけで完了する道具です。
これは、「道具選びの三原則」である

  1. 片手で使えて 
  2. 手が汚れず 
  3. 出しっぱなしにできるデザイン 

の3つすべてを満たしています。

これをひとつ、洗面台の横に置きっぱなしにしてみましょう。片手で使えることで、ながら作業が可能になります。手が汚れないから、歯磨きや洗顔の途中でも抵抗感が生まれません。洗面台に出しっぱなしにしておくことで、「道具配置の三原則」である

  1. よく使う場所から5歩以内 
  2. 平行作業域に
  3. ワンプロセスで手に取れる 

という条件も満たしています。

道具を変えるとプロセスが変わります。プロセスを変えることで、固定観念の中に閉じ込められていた掃除の機会や時間を大きく広げることができるようになります。まずは、こうした小さな設備投資からはじめましょう。

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