スイセンなど、おなじみの花が多い球根植物 |
球根植物とは
球根にも種類がいろいろある |
球根の分類
球根はさらに、塊茎、塊根、球茎、根茎、鱗茎に大別されます。■塊茎(かいけい)
地下茎が肥大して塊状になったもの。例・アネモネ、カラー、シクラメンなど
■塊根(かいこん)
根が養分を蓄えて肥大して塊状になったもの。例・ダリア、サツマイモ、ラナンキュラス など
■球茎(きゅうけい)
地下茎が養分を蓄え肥大して、球形になったもの。例・クロッカス、グラジオラス、サトイモなど
■根茎(こんけい)
横に這った地下茎が肥大化し、節から根や芽を出すもの。例・カンナ・シラン、ハスなど
■鱗茎(りんけい)
短縮した茎の周囲に養分を蓄えた鱗片葉が多数重なって、球形や卵形になったもので、さらに外皮のある「層状鱗茎」と外皮のない「鱗状鱗茎」に分けられます。
例)層状鱗茎:チューリップ、スイセン、ヒヤシンスなど。鱗状鱗茎:ユリ
クロッカスは秋植え球根 |
■春植え球根
春3月~5月に植え付け、夏から秋に開花する球根です。耐寒性がないため、冬は休眠します。
例)アマリリス、オキザリス、カンナ、グラジオラス、ダリア
■秋植え球根
秋10月~11月頃に植え付け、冬の寒さにあうことで花芽が分化し、翌春に開花する球根です。
例)クロッカス、シラー、スイセン、スノードロップ、スノーフレーク(すずらん水仙)、チオノドクサ、チューリップ、ヒヤシンス、ムスカリ、ユリなど
なお、コルチカム、サフラン、リコリスなども秋植えに分類されますが、植え付けが8月~9月頃で秋に開花するので、「夏植え球根」とも呼ばれます。
球根の選び方
球根は、よく太って固くしまったものを |
球根の植え付け方
コンテナ植えでは、根張りのスペースを確保して |
植え付け前にあらかじめ土を耕し、元肥を施しておきます。球根の配置は開花時を想定して決めますが、球根の間隔は植え付ける球根の2~3球分あけて、深さは2球分くらいに植え付けます。
■コンテナに植える
鉢底石を入れ、培養土をコンテナの深さ2分の1くらい(ウォータースペースを除き)まで入れます。これが、根張りスペースとなります。
マグァンプなどの緩効性肥料を元肥としていれ、培養土と軽く混ぜておきます。 肥料に直接触れないように、1~2球分くらい間隔をあけて球根を配置し、球根約1球分の覆土をかけます。鉢の深さにもよりますが、根張りスペースを確保するためにやや浅植えになることもあります(ただし、ユリは深植えにすること)。
球根植物の管理方法
コンテナ植えの場合は、土の表面が乾いてきたらたっぷり水やりします。花壇植えの場合は極端に土が乾燥したとき以外は、水やりはしません。なお水やりは、午前のうちに済ませてしまいましょう。特に秋植えの場合、夕方に水やりすると鉢土が夜間に冷えてしまい、寒冷地では土が凍ってしまうこともあります。芽が出て葉が伸びてきたら、蕾が出る前に化成肥料で追肥をします。
花が咲き終わったら早めに花がらを取りますが、葉は球根の肥大に必要ですから、刈り取らないようにします。花後はお礼肥えとして、ややカリ分の多い化成肥料や草木灰を与えます。チューリップなどは残した葉が黄色っぽく枯れてきたら、球根を掘り上げます。
以上が一般的な球根の栽培方法となりますが、品種により植え付けの深さ・栽培方法・掘り上げ後の管理方法など違ってくる場合があります。
球根の消毒
薬剤の使用は、説明書をよく読んで
使用する薬剤は、園芸店やホームセンターなどで販売されています。球根の消毒には、オーソサイド、トップジン、ペンレート、マラソンなどが使われています。 ガイドは、ベンレートとマラソンをそれぞれ1000倍に薄めて混合した薬液を使っています。球根は品種別にネットに入れて30分くらい薬液に浸し、その後球根を陰干しにします。なお、薬剤は正確に測って使用しましょう。