コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

CDI - 石井代表が学生を見極める視点(2ページ目)

コーポレイトディレクション代表取締役の石井光太郎氏インタビュー2回目。転職志望者、学生に向けて、コンサルの仕事で誤解をしやすいところ、求める資質などについてお話を伺いました。

執筆者:大石 哲之

「コンサルタントとは、仕事ではなく、生き方だ」

-このサイトを見ている方は、コンサルタントの仕事をしたいという方がほとんどです。そのような方に、メッセージをいただけますか?

コンサルタント志望者へのメッセージ
20年来、コンサルティングファーム、コンサルティングの仕事の認知度が上がってくるにつれ、志望する人の質が変わってきたように思います。
昔は「コンサルって何?」という時代でした。誰もコンサルティングファームなど知らなかったのですが、今では、学生にとっても当初から有力な就職先として意識されています。

就職先の一つにとして就職本などに載っていることで、コンサルティングという型にはまった仕事がそこにあるかのような幻想を持って応募してくるという人も多くなっているように思います。そこに違和感を強く感じます。

-コンサルティングという仕事がそこにあるかのような幻想とはどういうものなのでしょうか?

クライアントから求められた決まった仕事、決まった内容、決まったテーマがあって、それをやるのがコンサルティングだ、という幻想です。

私たちの価値は何かというと、企業の経営者が直面する未知の領域、まったく知らないもの、新しいチャレンジといった課題に対して、世の中を見渡して、客観的な視点を提供し、クライアントのチャレンジの支援をすることです。その支援のために必要なことを具体的に決めて、「仕事」として定義することは不可能だと思っています。クライアントの置かれている環境、つまり法制度、市場の規模・成長性・ニーズ、競合の数・強み・弱み・戦略、クライアントの強み・弱み・経営者や従業員の性格・考え方・政治的な力関係や人間関係等、挙げれば限りないですが、それぞれクライアントによって千差万別なので、コンサルタントとして求められる思考や行動も、その時々によって変化します。「これをやることがコンサルタントだ」と具体的に決めることはできないのです。

従って、「私の業務は何ですか?」「次は何をやればいいですか?」という人は向いていないですね。逆に何をやるかわからない不安を覚えながらも、「何かできるんじゃないか」「何かやってやろう」と思うことができる方がコンサルタントに向いている。
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