ITコンサル他どんなコンサルでもケース面接はあるの?
このまえ、ある中途転職志望のかたから、こんな質問を受けました。そのかたは、中堅のSI企業で、主にERPの導入を担当されていた方で、大手の総合系コンサルを志望されているということでお話しました。「あのー、例のケース面接というのはあるのでしょうか?」
「いえ、ITコンサルではありません・・」
という話です。「コンサルの面接=特殊な面接をする=ケース面接」という図式がひろく広まってしまい、このような誤解を生んでいるように思います。そこで、実際の面接で聞かれるような内容について、タイプ別にまとめてみました。それがこの図です。
簡単な図なのでお分かりかとおもいますが、ケース面接が行われるのは基本的には戦略系だけです。
また、新卒と中途では聞いてくる内容がかなり違います。
そのあたりをすこし解説してみようと思います。
中途のIT系・業務系の場合
中途のIT系・業務系の場合の面接はどのようなものでしょう?基本的には、IT経験、または業務経験を根堀葉堀きいてくるというものです。これは、IT系・業務系の採用が実にプラクティカル・実務的であり、コンサルタントとしてすぐにお客さんに貢献できる部分がどれだけあるか、というまさに即戦力でみて採用しているからです。
在庫管理システムを作っていましたという人には
「在庫管理システムの全体像を教えて、ホワイトボードに書いてみて」
「在庫管理の方法はどのようなものだった?その方法の特徴やメリットデメリットは何?」
「システム要件に漏れが無いことを確認するにはどうやってやるのか?」
「インターフェイス設計書に記述すべきことってなに?」
といった具合に、極めて具体的かつ、本当にその人がそれだけのスキルがあるのかを確かめていくというものです。同時に、経験として、
「そのプロジェクトの最大の問題点はなんだったのか?」
「どうやって解決したのか?あなたの役割はなんだったのか?」
といった具合に、スキル以外にも、問題解決思考のあるなしなどを聞いてきます。本当に実務的な面接ですよね。基本的には、提出した職務経歴書の内容を聞いてくるということです。でも、たまに「ケース」がでることもあります。
それってなんでしょうか?
IT・業務系でのケースとは?
IT・業務系でたまに「ケース」がでることもあるといいましたが、驚かせてごめんなさい。いわゆる「地球に山は何個ある?」式のものではありません。IT・業務系で出てくるケースというのは、もっと実務的なものです。たとえば、「顧客管理システムがあって、顧客情報が漏れてないことを担保するためには、業務とシステムで、それぞれどのような点を見ていくべきか?コンサルタントになったつもりで、計画を立てて言ってみて欲しい」
といったようなものです。つまり、職務経歴書に得意領域と書いてあるようなことがらについて、実際にコンサルするような立場におかれた場合の模擬ケースを、面接でもやってみるという感じです。これもひとつの実務版のケース面接ともいえそうです。この手の問題はホントにその分野に詳しく、実務経験があれば答えられるものです。
最後に、IT系・業務系の面接対策として押さえておきたいポイントをいくつか挙げようとおもいます。
IT系・業務系の面接対策(中途の場合)
IT系・業務系の面接では、実務的な能力のあるなしが合否に直結するため、面接対策というよりも、どれだけいまの仕事で経験を積んでいるかということが第一なのですが、対策としてやってほしいことはあります。とにもかくにも、これにつきるでしょう。・今までのプロジェクト経験、業務経験をしっかり話すことができること
これが基礎中の基礎です。必ず聞かれる質問でもありますので、まずこれをしっかり整理整頓して話すことが出来ること。これが第一ステップです。どうやったら理論的に分かりやすくつたわるか、ぜひ練習してみてください。その中で認識してほしいのは、次の2つです。
・自分がやったこと、自分の担当領域のみならず、プロジェクト全体について掴むこと。説明できること。そのなかで自分の役割を説明できること。
・自分のできること、得意領域、できないこと、学ぶべきことについて自己認識をする
このあたりを整理して、面接でいつきかれても的確に答えられるようにしておくことです。
つまり、IT・業務系の面接対策は、「過去の仕事とスキルの棚卸と、整理」が基本ということです。では、次回は、新卒の面接で何が聞かれるのか見てみようとおもいます。
新卒の面接の記事へ