企画のノウハウ/企画書の書き方・まとめ方

リアリティを演出する“事例力”

企画書・提案書を書くにあたって、大切なことのひとつは“リアリティ”です。聞き手を白けさせない「リアリティの出し方」とは?

野村 尚義

野村 尚義

プレゼンテーション・企画力 ガイド

業界トップ企業にプレゼンテーションや企画発想力を指導。上場企業役員などの指導も多数。プレゼン・企画の本質と方法論を解説。

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企画・提案にリアリティを出す方法とは?
企画書・提案書を書くにあたって、大切なことの1つは“リアリティ”です。リアリティの感じられない提案というのは、受け手にとって心を奪われない、なんとなく白けたものになってしまいます。

「この人、なんか頭の中のイメージだけで提案してきているな。実行したとしても、提案書のとおりにならなさそう……」そんな風に感じられてしまう。いわゆる“絵に書いたモチ”といったところ。

では、そんな風に受け止められないために、僕たちはどうやってリアリティを企画に盛り込めばよいのでしょうか?

企画・提案が“過去の誰かの体験談”であること

企画・提案にリアリティが感じさせたければ、その企画・提案の内容を現実の世界(リアル)から持ってくるのが一番です。つまり、過去の誰かの実践事例を拝借してくるということ。

イメージしやすいように、2つのものの比較で話してみましょう。たとえば、あなたが60年前のウォルト・ディズニーだとします。「ディズニーランドという夢のテーマパークを作りたい。そのための出資をお願いしたい」ということを投資家の人にプレゼンするとしたらどうでしょうか?

出来上がるディズニーランドの魅力を投資家に理解してもらうのは、なかなか難しそうな気がしませんか? それもそのはず。ディズニーランドが出来上がるより前の段階で、聞き手の頭の中には“夢のテーマパーク”像がないのですから。前例がないというのはこういうことです。

ただし、そうした前例・事例のないものにリアリティを込めることが絶対に無理だと言っているわけではありません。現に、ディズニーランドは多くの人の協力のもと、完成して私たちの目の前にあるわけですから。ウォルト・ディズニーのような圧倒的なイメージング力と、それを人に伝える力さえあれば、無からリアリティを生みだすことはできるわけです(大変だけど)。

一方、前例・事例があるということは…、続きは次のページにて。
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