逆ドーナツ現象、ニュータウン建替、社宅跡地再開発…　どうなる？関西エリアの住宅事情

2004年、関西では、大阪都心のタワーマンションの建築ラッシュが大きな話題となりました。また、土地の評価額「路線価」は、しばらく下落傾向が続いていましたが、大阪市や京都市の一部では、下落から横ばいにと好転しました。さて、関西地区では、2005年がどのような年になるのでしょうか？

関西の人口に変化が？

都会には、たくさんの人が集まっています。関西の人口の4割は大阪府民。この傾向は、続くのでしょうか？

総務省総務局が発表している「統計でみる市区町村のすがた2004」によると、平成15年10月1日時点で、大阪府の人口が882万人。そして、兵庫県558万人、京都府264万人、奈良県144万人、滋賀県131万人、和歌山県106万人と続いています。関西のなかで、4割強が大阪府に住んでおり、8割強が大阪・京都府、兵庫県に住んでいることになります。また、人口増加率を見てみると、滋賀県0.45%、兵庫県0.13%と、人口が増えているのは、この2県のみとなっています。大阪府は、-0.03%と若干減少している程度ですが、奈良県や和歌山県は、それぞれ-0.30%、-0.49%とかなり減少しているのがわかります。

特筆すべきは、滋賀県。なんと、全国でも5位の人口増加率です。その秘密は……。出生率にありました。下の表には載せていませんが、滋賀県の出生率が人口千人当たり10.36人と、全国2位の高さです。また、死亡率も人口千人当たり6.94人で全国42位。生まれる割合が多く、死ぬ割合が少ないということで、当然、人口は増えますよね。滋賀県の人口は、まだまだ増えそうです。 逆に、奈良県は、人口増加率-0.3%。滋賀県が奈良県を追い抜いて、人口数で関西4位になる日も近いのかもしれません。

総務省総務局「統計でみる市区町村のすがた2004」より抜粋

都道府県	総人口（万人）	全国順位	人口増加率	全国順位
滋賀県	131	31位	0.45%	5位
京都府	264	13位	-0.14%	25位
大阪府	882	2位	-0.03%	17位
兵庫県	558	8位	0.13%	10位
奈良県	144	29位	-0.30%	39位
和歌山県	106	39位	-0.49%	45位

大阪府の人口情報

次に、大阪府の人口を見てみたいと思います。府から、平成16年10月1日現在の推計人口が発表されました。（上のデータと、統計時期が違います。数値が変わってるのでご注意ください。）人口総数は883万9699人。前年に比べて8522人（0.10%）の増加となっています。人口の増減を地域別に見てみると、人口増加数が多いのは、大阪市地域で、7050人増。一番人口が減少した地域は、北河内地域で2381人減っています。また、市区町村別に見ると、人口増加数が多いのはは、地域と同じく大阪市。人口が一番減少したのは、寝屋川市（1711人減）でした。

都心回帰の流れで、大阪市内に人が集まり、郊外の地域では人口が減少するという「逆ドーナツ現象」になっていいるのがよくわかりますね。特に、大阪市内では、たくさんの大型マンションが建てられました。まだまだ続く市内のマンションブーム。この人の流れは続きそうです。

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