居住/敷地面積では神戸市がトップ
続いて、京都・大阪・神戸各市の住宅環境について見ていきましょう。下の表は、各市の住宅の延べ面積を広さ別に割合で出したのと、1住宅あたり平均の広さです。 まず、平均の広さを見てみると、大阪市の狭さが目立ちますね。全国でみても、大阪市は2番に狭いようです。一番狭いのは、東京都区部。やはり大都市の宿命でしょうか。また、京都市では、狭い区別から広い区別までまんべんなく分布しています。比較的広い住宅と単身用などの狭い住宅が混在しているようですね。大学生などが多く在住する京都ならではです。反対に神戸は、狭い住宅は少なく、広い住宅が多いようです。ファミリー世帯が多いからでしょう。
都市 | 延 べ 面 積(全戸数に対する割合) | 1住宅当た り延べ面積 (m2) |
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30m2未満 | 30~49 | 50~69 | 70~99 | 100~149 | 150m2以上 | ||
京都市 | 22.3% | 16.6% | 21.9% | 16.9% | 11.6% | 7.9% | 71.51 |
大阪市 | 26.1% | 22.3% | 23.4% | 14.3% | 7.2% | 4.5% | 59.56 |
神戸市 | 14.7% | 18.2% | 23.5% | 20.3% | 15.8% | 5.9% | 73.29 |
また、下の表は、1住宅あたりの敷地面積を比べたものです。上の表と同じように、割合と平均を出していますが、同じような結果が出ています。大阪が一番狭いですね。全国で見ると、狭さでは全国トップ。次に狭い東京都区部の102m2と比べても、大阪の狭さが際立っていますね。また、神戸市が比較的広い傾向にあります。200m2以上の敷地の住宅が全体の2割強になっています。やはり、人口密度も少なく、ゆったりと土地が使われているようです。
都 市 | 所有敷地面積階級 | 1住宅当 たり平均 敷地面積 (m2) |
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50m2 未 満 |
50~ 74m2 |
75~ 99m2 |
100~ 149m2 |
150~ 199m2 |
200~ 299m2 |
300~ 499m2 |
500m2 以 上 |
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京都市 | 19.2% | 25.1% | 16.4% | 16.0% | 9.8% | 8.0% | 3.8% | 1.4% | 120 |
大阪市 | 43.9% | 24.8% | 13.7% | 8.1% | 4.3% | 2.4% | 2.2% | 0.5% | 77 |
神戸市 | 17.4% | 20.6% | 13.1% | 12.1% | 14.9% | 13.8% | 6.0% | 2.5% | 146 |
公園は神戸、図書館は京都が充実
公共施設の充実は、住みやすさのポイント。特に、公園の整備は環境のみならず市民の憩いの場にも。 |
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(大都市比較統計年表(平成15年)より抜粋) |
また右の表は、図書館の数と蔵書数及び利用についてまとめられたものです。図書館の数、蔵書数で一番設備が整っているのは、京都市。図書館の数も22と多く、一つの区あたり2つの図書館がある計算になります。逆に神戸は、一つの区に1.2個の割合。格差は大きいですね。蔵書数も一番多い京都市。大学が多い土地柄でしょうか。勉学にいそしむには、いい環境のようですね。
また、利用状況を見てみると、大阪市の利用が多いです。一人あたりの貸出冊数も4.3冊。利用のしやすさと大阪人気質がその原因でしょうか。図書館の充実ぶりで、その自治体の文化に対する姿勢がわかるといわれます。このような点も住みやすさの大きなポイントになります。
このように、3都市をいろいろなデータで比べてみました。いずれも平均した値なので、すべての街であてはまるということではないと思います。しかし、その傾向を知ることは大切なことです。自治体の取り組みもわかりますし、地域の特性も垣間見ることができます。大都市の大阪、職住が近い京都、公園が多い神戸。それぞれに良さがありますね。皆さんはどの街が好きですか?
【関連INDEX】
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